議会リポート

2004年9月9日

大島 淡紅子

社民党福祉連合の大島です。

今回の質問は2つだけですので、いろいろ御事情もおありだと思うんですが、できるだけ真摯にお答えいただけたらと思っています。

では、

  1. 自衛隊の市内行進訓練について

ですが、8月3日の午後7時ごろ、私が阪急山本駅北側付近をいつも帰るとき通るんですが、迷彩服のガードマンが歩いていたので何かなと思いましたが、翌日、市民の方から、池田市の危機管理課が、このように自治会に回覧を出したんです。もしよかったらごらんになってください。自治会あてに出した陸上自衛隊(伊丹駐屯地)の行進訓練について(お知らせ)の文書が送られてきました。

そこで、現場責任者である陸上自衛隊伊丹駐屯地第36普通科連隊連隊本部に問い合わせたところ、460名の自衛隊員が、50〜80名の8つの小隊に分かれ、そこに安全確保のためにジープを1台ずつつけて行進訓練をした。

宝塚市内のコースは、伊丹市から宝塚市内へ入り、JR中山寺付近を通り、それから長尾山トンネルを抜け、また川西市に入って、それからまた宝塚市内の西谷の切畑を通る。休憩なんですが、山手台1丁目公園、新宝塚ゴルフ場付近で各10分間程度の休憩をする。

そして、服装はというと、迷彩服、それから背のう─大きいリュックサックのようなものなんですが、それからヘルメットを着用する。また、武器は、実弾が入っていないが、各人が小銃や機関銃を携行するというものでした。

実際に出会った人にお話を聞いたんですけれども、私、ちょっと全然知らないで過ぎてしまったので、出会った人にお話を聞いたんですけれども、やはり一列縦隊で、ただ黙々と延々と歩いていくだけで、何事かなということで、ちょうど夜ですが、どきっとしたというふうにおっしゃっていました。

そこで、お尋ねいたします。

今回、自衛隊から通知があったとき、市として、行進のコースの変更、それから武器不携行、そして行進そのものの中止などの申し入れはされなかったんでしょうか。

また、今回は関連の自治会の方には市からお知らせをせずに、自衛隊さんの方からしてくださいということで、自衛隊から通知をしてもらったということですが、その理由は何だったんでしょう。一応、担当の方からお聞きしたんですけれども、他市もそういうふうにしているというふうにおっしゃっていましたが、自衛隊の方に聞くと、ほかはそれぞれしているということでありましたし、それから通知から実際に実施するまでに時間がもうないということも理由に挙げていらっしゃいましたが、7月26日に通知を自衛隊の方から受理しているんです。先ほど、市長の方に見ていただきました池田市の回覧というのは、27日付で早速各自治会に回覧を依頼しています。

それから、今回は去年に続いて2回目なので、市の方も、去年とほとんど場所、内容も変わっておりませんので、そう回覧するのは難しいことではないと思いますし、今回、そう広範囲に通っていないので、関連自治会といっても、そんなに大した数がないと思うんですが、その辺、なぜ通知されなかったのかという理由を再度お伺いしたいと思います。

それから、

  1. 野良猫対策について

なんですが、山本地域のある自治会の方から、野良猫が多くてちょっと困るということで、どうにかなりませんでしょうかという苦情を伺いました。5月19日に宝塚市の自治会連合会の定例総会でも話題に上ったというふうに聞いています。

御存じのように、山本地域は植木畑が多くて、猫が隠れる場所には事欠きません。その上、えさをやる人が夜にやはり多くて、どんどんふえているという状況です。

ちょっと試算をしてみたんですが、猫は1回の出産で大体2匹から6匹、子どもを産みます。本来、発情期というのは大体年に2回なんですが、ちょっと最近の猫は栄養事情がいいのか、大体3回出産するということです。また、猫は特有の病気、猫エイズとか、それから猫の白血病というのがありますので、そういう疾病を患っていたり、それからあと寄生虫を持っていたりしますので、少なく見積もって、生まれた子どもの半分、2分の1が生き残る。そして、寿命が15、6年ということなので、それ全部掛け合わせて計算したとしますと、大体生涯に猫1匹が生む猫の数は144匹になるんですね。その子どもたちが、また子どもを生んでいくというのですから、ネズミ算ならぬ猫算なんですが、本当に天文学的数字になるという結果になります。

動物の法律としまして、動物愛護法とか、改正動物愛護法というのがあるんですけれども、野生というか、飼い主のいない猫に関する規定というのはないんですね。それでも、兵庫県の動物愛護センターというのが、一応持ち込みということであるんですけれども、お話伺ってみると、昨年だけで、まず飼育を放棄された成猫、それが6匹、子猫が8匹、それから飼い主不明の成猫が18匹、子猫に至っては、やっぱり324匹、計356匹が去年1年間で猫だけでは、犬もなんですが、猫だけでは数えると殺されています。

えさを食べることができないぐらいの本当に小さい猫は、麻酔注射で安楽死させ、あとの猫は、とても残酷なんですが、炭酸ガスで窒息死させるというような状態です。

私たちは、一応人間といっても、動物としての人間なので、食用でない限り、生活の利便性のためにほかの動物である犬猫を殺していく、しかも時には生活をともにして、心の安らぎを与えてくれるペットにもなる犬猫を殺していく。最近では、動物セラピーという心理療法も注目されていますけれども、犬や猫の毛並みをなでるというだけで人間は癒されるという、本当に人間に大きな貢献を、過去ずっと歴史上見てもしてきたはずの犬猫を、現代の人間は無為に殺していってもいいんでしょうか。

そこで、殺す命をふやさない、避妊、去勢手術というのが必要になっていくんですけれども、獣医師会でちょっと伺ってみても、大体お幾らぐらいかかるのかなということで伺ったんですが、価格の基準というものがありません。県と市の消費生活センターで伺ったんですけれども、独占禁止法の関係で、そういう基準というのがないということなんです。

ただ、参考にということで教えていただいたのが、県では大体1匹につき5,000円〜5万円、それから市の方で紹介していただいたのは本なんですけれども、社団法人全国消費生活相談員協会というところが出している「ペット−買うとき・飼うとき 犬猫編」という、そういう資料によりますと、ちょっとこれ10年前で、大変発行したのが古いんですが、猫の避妊手術で大体2、3万ということです。

しかし、10年以上もたっているんで、実際に市内の獣医さんに幾らぐらいですかということでちょっと伺ってみたんですが、A動物病院では、女の子の避妊手術が2万2,000円、去勢手術が1万6,000円、プラス、ワクチンを5,000円ということでした。

それから、N動物病院では、避妊手術2万円、それから去勢手術が1万5,000円、プラス診察料、薬代ということですから、もうちょっと、かなり高くなるということですね。

U動物病院では、こちらはこれだけとおっしゃってましたが、避妊手術2万5,000円、去勢手術が2万2,000円。

ずっと調べた中では、とても安い方だったんですけれども、K動物病院では、避妊手術1万8,000円、それから去勢手術1万円と、これだけとはいえ、やっぱり決して安いものではありません。

市として、何とか助成金というのを出せないものでしょうか。

参考に、全国の自治体を調べてみたんですが、かなり多く、自治体としてもこれに取り組んで、助成金を出しているところがあります。

自治体、それが単独で行っているものと、それから市の獣医さん、先ほど言いました獣医師会と協力していたり、それからあと、金額にしても、助成金額が2万5,000円から全額というところもあって、本当さまざまでした。

それから、受付頭数というのも、1年間の受付頭数が20匹というところから、1,700匹という、決して大きい市じゃなかったんですけれども、それでも1,700匹というところもあって、さまざまでした。

この近隣のところでは、ちょっと阪神間はなかったんですが、近隣の大阪府になってしまうんですが、池田市と豊中市が助成金を設置しています。

担当課にそれぞれお聞きしてみたんですけれども、池田市さんは1997〜2002年まで、避妊手術には4,000円、それから去勢手術には3,000円、年間の予算は100万円ということで、これではちょっと足りなかったので、補正予算も使って、6年間で1,700匹の手術をしたということでした。2002年度には、池田市さんも、助成金補助金は一律見直しということで一時廃止されたんです。ところが、要望が多いということで、今年度になって、また野良猫を対象ということで、犬の方はちょっとなくなってしまったんですが、一律3,000円、予算は90万円ということで、やっぱり財政苦しい中でも復活してるんですね。

それから、豊中市では、2001年に避妊手術は4,000円、それから去勢手術が3,000円、これは予算70万円で、計110匹ということで始められました。その後、2002年と2003年は一律どちらも1匹5,000円ということで、予算は70万、実際に使われたのは75万だということはおっしゃってましたが、やはり140匹助成していらっしゃいます。今年度は、やはり同じ、一律5,000円なんですが、予算がちょっとカットされまして50万円になったということで、100匹分の予算をとっていらっしゃるということです。

以上が参考資料になったらと思ったんですが、市として見解をお聞かせいただけたらと思っています。

2次質問は、またいたします。

渡部完 市長

大島議員からの質問にお答えいたします。

まず、宝塚市内における自衛隊の行進訓練についてでありますが、当該訓練は、本年8月3日午後7時から翌4日午前8時30分までの予定で、自衛隊員約500名が、実弾の入っていない小銃を携行し、迷彩服を着用して、伊丹駐屯地を起点に、阪急山本駅から長尾山トンネルを経て、切畑、猪名川町を通過し、川西市清和台、多田院を経て、国道173号線を猪名川沿いに下り、軍行橋を経て、伊丹駐屯地へ戻る行進訓練でありました。

当該訓練につきましては、事前に陸上自衛隊伊丹駐屯地第36普通科連隊及び連隊本部から市に情報提供があり、市は、自衛隊に対して、近接する自治会へ行動訓練の通知を依頼いたしました。

市がどうして通知しなかったかということにつきましては、事前に聞いておりませんので、次で答弁いたします。

また、訓練の目的については、防衛に関する訓練と考えております。

次に、市の当該訓練に対する認識についてでありますが、近年の国際的安全保障環境は、大量破壊兵器の拡散やテロによる脅威の顕在化等、非常に不安定なものでもあります。このような世界情勢下において、国の役割、責務は、国民の安全・安心を確保するとともに、国際的安全保障環境の一層の安定化のため、将来を展望した防衛力の整備に努めるものであり、自衛隊が日々の訓練に取り組んでいることは何ら問題視することではなく、むしろ市民への防衛に対する意識づけに寄与するものであります。

また、非核平和都市宣言をし平和をうたう本市とこのような訓練は、何ら関係づけられるものではありません。

次に、野良猫をふやさないために、飼い猫の避妊及び去勢手術の助成をすることはできないかということについてでありますが、動物の愛護及び管理に関する法律第20条第1項において、「犬又はねこの所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、繁殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない」と規定されております。

市といたしましては、法律に基づき、飼い主の責任において対応していただくべきものと考えております。

次に、野良猫をさらにふやさないための対策をとることはできないかということについてでありますが、野良猫にえさを与えることが、さらに野良猫をふやす原因となっておりますので、野良猫にえさを与えないよう看板を設置して啓発するとともに、さらに兵庫県動物愛護センターと協力して、動物愛護の視点に立った啓発等に努めてまいりたいと考えております。

大島 淡紅子

今、お答えいただいたんですが、何かほとんど去年と同じお答えだったと思います。

コースにしても、私が伺ったのとちょっと違っていたので、その辺もちょっとどうかなとは思ったんですけれども、昨年12月議会で質問させていただいたときには、昨年5月の市内の行進訓練というのは、近年にない大規模な訓練だとはいえ、総勢が220名の訓練でした。今回は、その2倍以上の460名が実際に市内を行進しているという、そういう訓練です。

新聞報道によれば、この連隊は、来年4月にイラクへ派遣されるのではないかというふうにされています。

今回の質問では、自衛隊の派遣が、そして存在自体は憲法違反であるかどうかということに対しては、もう言及いたしませんが、ちょっと自衛隊のホームページを調べたんですが、自衛隊のホームページには、3つの仕事のための訓練であるなら─3つの仕事というのを書いてあるんですが、そのための訓練であるならば矛盾しているというふうに私は思います。

というのは、1つ目の我が国の防衛、我が国の平和と独立を守り、我が国に対する侵略を未然に防止するとともに、万が一侵略を受けた場合にこれを排除云々というふうにあるんですけれども、過去において、また現在、世界に起こっている侵略において明らかに言えることは、軍隊は市民を守らないということであります。

参考資料といたしまして、鳥取県が昨年7月につくった住民避難マニュアルなんですが、有事の際にどうなるかということを図上で訓練を行ったところ、鳥取県の東部の住民、2万6,000人なんですが、これをバスでお隣の兵庫県に避難させようということになったんですが、実際に計算してみますと11日間かかるということがわかりました。そして、さらに避難する住民と、それから自衛隊の車両が交錯し、道路はとても混乱してしまって、そういう可能性もわかったということです。

もう1つ、2番目の方の自衛隊の仕事ということですが、2番目は暮らしを守るというふうに書いてあるんですが、これは自然災害とか災害救助、遭難者の救出ということなんですが、これにはもちろん武器、小銃とか機関銃、それはまず必要ありません。

それから3つ目、世界のために貢献する。今一番言っているのは、この世界のために貢献する、ここが一番重要視されてるんですが、海外の大規模災害発生時の援助活動には、もちろん武器は必要ありません。

また、非戦闘地域へ派遣ということなので、非戦闘地域へ行くのにも、やっぱり武器を持っていくということは、かえって危険です。イラクで人質にされた日本人5人が解放されたのも、本人たちから伺ったお話では、やはり武器を持っていなかったために助かったというふうに証言していらっしゃいます。

これらの理由から、武器を持っての行進訓練というのは、自衛隊が市民に対して提示している3つの仕事には必要ないということですね。

9月1日、先日、防災の日でした。9年前の震災のときには、確かに町を自衛隊の車が走って、私たちは本当に手を合わせる気持ち、そして頑張ってくださいということで、本当応援するような気持ちを持って見ていたのを覚えています。

それと、先ほどのお答えなんですが、やはり非核平和宣言都市としての宝塚が、この訓練と宣言とは別に相反するものではないというふうなお答えをいただいたんですけれども、やはり我々は過去のような戦争を二度と起こしてはならないという、そういう強い覚悟をもってこの非核都市宣言が生まれたはずです。

やはり、明らかに戦闘を目的としている武器携行する訓練、歩行訓練というのは、やはりどう見ても宝塚市の宣言の理念とは相反すると私は思いますが、いかがでございましょう。

そして、先日、平和のメッセージに関して、市長は、他市は他市、我が市は我が市で、内容を見て出さなかったというふうにお答えになっていらっしゃった、そういう立場をとっていらっしゃいましたけれども、自衛隊の広報にお聞きしたところ、他の自治体からも実際に申し入れをされた事例はないというふうにはおっしゃっていました。

ただ、時間的にやはりおくれて、去年申し入れをされたかどうかわかりませんが、時間的に行進の時間がおくれたので、時間を守ってもらわないと困りますというふうに、事後申し入れというか、それを行われた自治体はあったそうですが、市民団体以外、自治体、行政の方から申し入れというのは確かになかったという、そういうようなことをおっしゃっていました。

ということなので、全国初、宝塚市として申し入れをしていただきたいと思っています。市長に再度お答えお願いしたいと思っています。

それから、2番目の猫のお話なんですが、猫の方は、いずれにしろ人間の意識というものを変えない限りは、結局、野良猫はふえ続けてしまうということは言い切ることができると思います。

早くから野良猫が問題視されていたのは関東なんですけれども、関東では、地域猫という、猫と人間との共生という意識が今生まれて、それで自治体としては、東京都が「飼い主のいない猫との共生モデルプラン」というのをつくっていますし、それからこれは横浜市の磯子区なんですが、こちらは「磯子区 猫の飼育ガイドライン 人と猫が共生できる街を目指して」というような、いずれも99年3月に2つのこういうプランなどを策定されました。

地域猫活動というのは、地域全体で猫を飼っていくという、野良猫でなくて、地域で飼って、猫を世話するというか、飼育するという、そういう観点に立った活動なんですけれども、でも、大きな目的というのは何かということは、やっぱり人間と人間とのトラブルをなくすということが大きな目的です。そのために、自治体としてできることが、こういうようなルールを市民に考えてつくってもらう、それからあとは手術の助成金を出して、避妊、去勢手術を推進してもらうというような、そういうサポートではないでしょうか。

いずれにせよ、大前提となるのは、飼育する人が一生飼う、それから室内で飼う、避妊、去勢手術をするというような責任ある飼い方。それから、一番何が重要かということは、命を大切にするという、そういう心を育てていくということではないでしょうか。

先ほども県の動物愛護センターの話が出ましたけれども、動物愛護センターの本来の目的というのは、猫や犬の処分ということではなくて、正しい飼い方を啓発するということだというふうにセンターの方もおっしゃっていました。

本当にいろんな建物、それからいろんな施設をつくられて、いろんな講座も開かれて、楽しく体験学習しながら、正しい飼い方、そして命ということを学んでもらう場として、本当に絶好の施設だと思いますけれども、市として、校外学習などで利用はしていらっしゃるんでしょうか。私の子ども、3人いるんですけども、聞いたところによると、学校から行ったことはないというような形なので、ぜひともその辺ちょっとお聞きしたいと思っています。

それから、ここに市の同和教育の資料集というので、心の触れ合い、人の数だけ愛があるという、こちらはシナリオ作家の丘乃れいさんにお願いして、人権の短いお話、全部で7つ載っている冊子をつくられているんです。

その中の1つに、野良猫ミーシャという2、3ページのお話があるんですが、自分が野良猫になった経緯とか、ほかの友達の猫さんたちのお話を、自分が猫として話をしているという、そういう内容のものなんですが、最後のところをちょっと読んでみますと、「ねえ君、君の家族や友達に伝えてくれないかい。僕たちにも命があるってこと。最後まで家族でいたいんだってことを」というような形で終わっているんです。本当にわかりやすいし、短いんですが、読んだら本当にちょっと感動するような内容なので、ぜひともこういう資料も学校で人権の学習ということで使用されてはいかがでしょうか。

何か探していただいたら余りなくて、多分使われていないのではないかと思いますが、教育の分野での取り組みというのを教えていただけたらと思っています。

2次質問は以上です。

渡部完 市長

大島議員の2次の質問にお答えしたいと思います。

先ほど、1次の答弁でもお答えいたしましたが、今回の自衛隊の訓練につきまして、御指摘のようなことは私は感じておらず、また規模が大きくなって、先ほど鳥取県の例を出されて、計画と、そしてまた実際にシミュレーションをしたときに大混乱が起きるとかいうような、そういうようなことも話されました。

まさに今、国民保護関連法が成立いたしまして、これから各自治体ではどのようにして計画的に国民を保護または誘導していくかということ、これを策定しなければならないというふうに定められておるところであります。

また、近隣自治体で初めて自衛隊に対して申し入れをしたらどうかというような御質問でございますけれども、申し入れをする理由がございませんので、申し入れはしないということにいたしたいと思いますし、私も自衛隊の関連の会合に出ましては、特にPKOですとか、また昨今のイラクへの派遣によりまして、人道支援、復興支援において国際貢献を果たしていただいているということを申し上げ、また、この宝塚市におきましても、たび重なる山林火災、このたんびに自衛隊の方にも御出動いただいておるということで感謝の意を表させていただいておるところであります。

ほかにつきましては、それぞれ担当から答弁いたします。

酒井伸一 企画財務部長

平成16年度からの自治会長への連絡方法を、市が昨年はいたしましたが、今年度変更したその理由でございますが、訓練の実施主体が自衛隊でございまして、より詳細な点の説明ということになりますと、訓練の実施主体の方からする方がより適切かなということと、また、日時が極めて切迫したような場合に、私ども市が自衛隊から聞きまして自治会長に御案内するというよりも、直接的に言っていただく方が、より早く情報が伝達できるかなといったような状況で、近隣市、伊丹市におきましても自衛隊さんから直接されてるというふうなこともお聞きしておりますし、市によりましては、それぞれ市が聞きましてしておるところもあるんですけれども、本年度から宝塚市はそのような理由をもちまして、自衛隊から直接自治会長さんにしていただくという形にしたものでございます。

以上でございます。

宮澤宣隆 学校教育部長

大島議員の2次質問のうち、学校教育において、命を大切にする取り組みをどのように進められているかについてお答えいたします。

学校におきましては、命の大切さにつきまして、すべての教育活動で取り組むべきものだと思っております。

特に、生活科や道徳の学習の中で、教材として動物を取り上げ、思いやりの心や命を大切にする心をはぐくむなど、心の教育の充実を図っております。

幼稚園、小学校すべてが、ウサギや鶏などの小動物を飼育しておりまして、命ある動物に触れ合うことで親近感を持ち、命の大切さに気づかせております。

また、議員御指摘の尼崎市にある兵庫県動物愛護センターからは、定期的に作成されたタケノコという名前のニュースレターを全小学校にいただきまして、学校を通じて市内の全小学校に配布して、動物愛護の啓発に役立てているところでございます。

また、中学校のトライやるウイークにおきましては、動物センターの方に実際に活動に行っている生徒もおりまして、活動が終わった後、報告会の中では、ペットを飼う場合、かわいいからといって飼うんですけども、その実情を見たときに、やはり飼うということは、その動物を最後まで責任を持って面倒を見ることだということを全生徒の前で報告する、そういう事実もございます。

市教育委員会といたしましては、今後も動物愛護の精神や思いやりの心を培っていきたいと思っております。

以上でございます。

大島 淡紅子

では、最後の質問です。

1番目の自衛隊のことですが、先ほども市長は、山林の火災のときにもお世話になっているというようなことはおっしゃっておりましたけれども、でも、山林の火災のときに、やっぱり武器は必要ないと私は思っています。ですから、武器を持って行進するということを反対していただきたいというふうにお願いしたんです。

先週末、フリージャーナリストの玉本英子さんという方がいらっしゃるんですけれども、その方の、映像を使用したイラクの報告会に私は行ってきました。

中でも、最もショッキングだったのは、映像も本当に生々しくて、それも大変ショックだったんですけれども、戦時下の子どもたちが、暴力とか死というのを本当に日常的に見ているので、投石したり、それから物を壊したりというのが本当に日常茶飯事に子どもたちがしていて、若い人も含めてなんですが、暴力的になっているというふうに説明されていたことなんです。本当に、まさしく暴力で暴力を抑えようとすると、その暴力の連鎖がまた始まるということなんですね。

私たち大人は、子どもが暴力的なテレビゲームをしていたりとか、何かモデルガンとか持ってサバイバルゲームとかやってると、本当に嫌だ、やめてくれというようなことを言うんですけれども、暴力や戦争というのは、子どもたちにとって日常的になってほしくないから、そういうことを私たちは言っているんだと思います。

しかし、昨年のように訓練の時間がおくれれば、子どもたちは嫌でも武器を携行した隊員たちに遭遇する可能性もありますし、訓練とはいっても、やはり子どもたちは戦争を日常的なものとして体感してしまうと思います。

また、日ごろは戦争反対というようなことをみんな言ってるんですけれども、やはり武器を携行した訓練を容認するということは、本当に大人って矛盾してるなと絶対子どもの目から見て思ってると思うんです。やっぱりそういうところを鋭く子どもは見ますので、そういう意味でも、ぜひとも非核平和宣言都市としての宝塚として、やはり申し入れを私はしていただきたいなと思いました。

以上、子どもに対する影響からも、市として何らかの抗議行動をとるべきだと思いますけれども、ちょっと時間がないんですが、教育長はそういう意味ではどのように考えていらっしゃるか、教育長のお言葉でちょっとお聞きしたいと思っています。

それから、2つ目の猫のことなんですけれども、これは要望なんですが、先ほどもタケノコというプリントを、子どもたち、小学生、中学生には配っているというようなことはおっしゃっておりましたけれども、今、やっぱり体験学習ということを重視しなくてはならないというようなことを、この前もたしか教育委員会としては必要とされているということをおっしゃってたと思うんですね。やはり自分の目で見て、さわって、実際にこういうことが行われているということを見て、子どもはやっぱり心にすごく残ると思うので、ぜひとも1回は、もちろん家族で行くのもいいと思うんですけど、学校で、友達と話し合う機会ということを含めて行っていただきたいなというのを私は思っているので、これお願いしておきます。

それから、猫問題というのは、本当に住民問題であります。

猫を通じた、先ほどの地域猫の話もあるんですけれども、新たな市民同士のつながりというのを、猫を通じてできていく、そういうようなつながりを、また市としてサポートする、そして暮らしやすい町をつくっていくというのが、やっぱり行政としての役割ではないかなと思っています。

そのために助成金をつける。例えば、ちょっと計算してみると、1匹5,000円助成金をつけるとしても、200匹で100万円。確かに予算としたら100万円は大きいですけれども、いろんな意味でむだになるものではないと思います。

子どもの影響を考えても、やはり大人は命を生んでは、またこっそり殺しているという、そういう矛盾を子どもが見てしまうということを考えた上でも、やっぱり家族で話し合って、どういうふうにしていったらいいのかということも含めた上で、去勢するということを市としてもサポートするのが、やっぱり私は絶対意味があることだと思いますので、今、本当に猫の看板、えさをやらないでくださいというような、そういう一元的な見方の対策しかないので、もうちょっといろんな方面から考えた猫対策というのをとっていただきたいと思いますので、これは要望しておきます。

1つ、先ほどの質問だけ答えていただけたらと思います。

以上で終わります。

勝山浩司 教育長

大島議員の、自衛隊の行進訓練についてどう思うかということについてでございますが、教育長の立場といたしましては、その行進訓練が園児、児童・生徒の登下校に支障のない範囲で行っていただくということのみ、ぜひとも自衛隊には配慮していただきたい、こういう気持ちでございます。