議会リポート
2011年3月2日
大島 淡紅子
最終となりましたが、社民党議員団を代表して質問をいたします。
幾つか重なっているところがあるので、少し、皆さんちょっと退屈されるかもしれませんけれども、最後までよろしくおつき合いください。
2011年度施政方針は、命を大切にする支え合いのまちづくりを引き続き目指すもので、私たち社民党議員団は、この基本理念を支持するものであります。今回の質問は、この施政方針にのっとった2011年度の施策の目的と計画を明確にするためお尋ねをいたします。
まず、
- 市民と行政との絆を深めた「新しい公共」の領域の拡充とは、一番具体的な施策はどのようなものか
全国の自治体では、コンサルに丸投げし作成する総合計画も多い中、宝塚市の第5次総合計画は、たたき台を市職員が書き、検討市民会議では市民委員と市職員が熱心かつ丁寧な議論で原案をつくるという工程を何回か傍聴をさせていただき、宝塚の市民と行政との協働の大きな転機を実感いたしました。
この第5次総合計画を貫く都市経営の柱としての概念「新しい公共」、しかし、実際に地域活動をされている市民の皆さんからは、行政の下請け感や経費削減に利用されているという不信の声をよく耳にします。先日の社会福祉審議会でも同様の意見が多々ありました。
そんな中、新しい公共の領域の拡充とは、具体的には何を指しておられるのかお答えください。
- 組織改革について
市政運営の基本方針の1つに上げておられる組織改革について3点お尋ねをいたします。
まず、
- 「宝のまち創造室」及び「産業振興室」の人員配置について
です。
市民交流部きずなづくり室同様新設する産業文化部宝のまち創造室は、第5次総合計画の6番目の基本目標「観光・文化・産業〜個性と魅力にあふれ、文化の薫り高く、にぎわいと活力に満ちたまちづくり〜」に沿った設置と施政方針にあります。
この宝のまち創造室では、産業や文化の振興、促進の推進役を、そして産業振興室では、実務を担っていくと説明がありました。中でも農業振興については、現在委員会で計画策定中ですが、提言や熱心な議論があり、市民の関心の高さが感じられます。
去る1月に開催されました消費者と農業者の交流学習会発表会は大会議室がいっぱいになる盛況でした。しかし現実は、北部地域で後継者の減少で圃場の整備が実施されない地区もあり、県や地域との連携等も活発になってきたところ。また流通の検討も必要、新規事業として農業サポート事業が始まったりと、眠っている多くの宝塚の宝が目を覚ましたのですから、今後の展開が期待されるところです。
しかし、そんな中、大変心配なのは農政課の職員配置です。昨年2名増員したとはいえ、適正といえるのかお答えください。
- 分かり易い組織体制における分かり易い管理職の配置について
職員総数は、2001年の2,370人が、2010年には2,001人、15.6%の削減です。これは、一般行政部門では、類似団体職員数よりも147人、率にしては16.4%少ない状況です。
職員数が適正かどうかに問題はありますが、このように人員削減がなされたにもかかわらず、課は細分化され、室長、副課長と役職はふえています。
昨年11月の都市経営会議の中の議論でも、7部16室50課から9部18室52課になることにより、単純に差し引きすると、管理職員がふえることになるのではないか。副課長制度については、現行制度を廃止するという考えは現在のところはないが、今の組織の中で本当に副課長が必要かどうかを検証した上で今後のあり方について検討する必要があるという意見がありました。
庁内的には、決裁が煩雑になり、決裁に時間がかかる。また、市民から見れば、困ったときどこに尋ねてよいかわかりにくく、また報酬のためのお手盛りではないかと批判をされています。
そこでお尋ねします。
副課長制度の検討を含む管理職の配置等の見直しはされないのでしょうか。
- 「チームたからづか」「チームこれからだ」のこれまでの検証はについて
2009年11月に立ち上げたチームたからづか、以前からの職員提案制度や研修制度、能力開発事業の枠を超え、柔軟な発想で阪急電車展等5つの事業化もされたとのこと。昨年の代表質問でも取り上げました。
チームのメンバーが活動しやすく、かつ周りの職員の負担軽減のための業務の軽減や人員配置などの配慮は考えていないのか、また時間外の活動になるので、メンバーが重荷に感じたり、家庭への影響はなかったのか、このことについて前回は質問をいたしました。
また、成果等の検証、これも含めて今回検証はなされたのでしょうか。
また、チームたからづかは、市役所の宝と言えるのではないでしょうか。豊富な知識や経験の集積を生かし、現役ではできない自由な動きで生き生きと頑張っていただいています。ただし、補佐役の職員がついている方ばかりではありません。今後のサポート体制はどうするのでしょうか、お答えください。
- 入札制度改革について
入札及び契約に係る制度に関する調査専門委員の提言について質問をいたします。
中川市長は、施政方針の中で「入札及び契約に係る制度に関する調査専門委員の提言に基づく入札制度改革も進め、市民の皆様の市政に対する信頼を確立するよう引き続き努めてまいります」と述べています。
入札制度の改革については梶川議員が何回も質問をしてまいりましたが、この間、当局は専門委員の提言をいただいて改革を進めると答弁をされてきました。
ことしの2月4日に報告書が提出され、5項目にわたり提言をされています。
そこでお伺いします。
この専門委員の報告書の提言に対する市の見解をお聞かせください。
- 行財政改革について
宝塚市行財政改革推進委員会第2次提言を受けての、今後について質問をさせていただきます。
昨年の8月18日に同委員会から第2次提言書が提出されました。4つの提言の中から2つにわたって今回は質問をさせていただきます。
- サービスセンター・サービスステーションのあり方の見直しについて
第2次提言では、仁川駅前サービスステーション、売布神社駅前サービスステーションを当分の間休止することと提案しました。この件に関しては、昨年9月に草野議員、12月には北山議員が休止ではなく、機能の充実、業務の拡充をと質問をされています。
私も同様に、休止ではなく、さらなるサービスの向上の上で存続を求めます。
提言書にも書かれていますが、とりわけ高齢者の市民の利便性の視点から、その存在は重要であると認めています。しかし、売布と仁川駅前サービスステーションは、利用者が少ないことと、電車に乗れば宝塚駅前に容易に行けるということで休止と結論づけています。
宝塚は丘陵地にずっと住宅が張りついているような状況です。例えば仁川高丸からやってこられる方は、バスに乗ってやっと仁川駅についたのに、そこからまた電車に乗って宝塚駅まで行くことになれば、お金と時間が余分にかかります。電車に乗っている時間は10分程度ですが、待ち時間と移動時間を含めて往復40分は余分にかかってしまいます。売布の住民にも同じことが言えます。
また、存続するサービスセンター、サービスステーションについては、途中省略します、人員配置のあり方、非正規職員及び再任用職員の雇用形態のあり方について見直しを行いとあります。この雇用形態のあり方についての見直しとは、例えばどのようなことなのかよくわかりません。
そこでお伺いをいたします。
サービスセンター・サービスステーションのあり方の見直しについて、現時点でどのように考えておられるのか答弁を求めます。
- 地域児童育成会制度のあり方について
であります。
この提言では、この制度を直営運営の形態を主軸として実施していくことを前提として、
- 指導員及び補助員の給与が高いので見直しを行うこと
- 勤務時間が長いので適正化を図ること
- 実際の児童の出席状況に応じた弾力的な補助員の配置を行うこと
- 質向上と安全性の確保に努めること
などが提案をされています。
ほかにもありますが、この提言について、これまでの経緯も含めて市の見解をお聞かせください。
- 2011年度の主要な施策について
お伺いします。
2011年度予算に計上された12の事業について順次、事業概要、またその目的をお尋ねしてまいります。
- 空き家住宅情報バンク
- 市立病院の医師・看護師確保
- スクールソーシャルワーカーの配置と子ども支援サポーターの拡充
- 学校給食での食育の取り組みと自校炊飯
- 東公民館での図書館分室の設置
- 休日保育
- 子どもの居場所づくり
- 児童デイサービス事業
- 平和施策
- 都市景観条例改正
- 緑化リーダー
- 農業サポート事業
以上について、その事業概要と目的をお答えください。
中川智子 市長
大島議員の御質問に順次お答えをしてまいります。
まず、市民と行政との絆を深めた「新しい公共」の領域の拡充とはについてですが、地方分権の進展により地方自治体の自主性、自立性が高まっており、行政には、みずからの権限と責任のもとで公共サービスを実現することが求められています。
一方では、社会環境の変化に伴い市民ニーズは多様化、複雑化しており、公共サービスを行政だけで担っていくのは、もはや困難な状況となっています。
このような状況のもとで、本市では、従来から協働によるまちづくりに取り組み、自治会やまちづくり協議会、NPOなどの市民の力で公共的な課題の解決に取り組む事例がふえてきました。例えば、地域ごとのまちづくり計画における協働事業や公園緑地等の環境緑化保全活動、地域児童育成会による待機児童保育、自主防災や防犯などの活動が行われています。
こうしたことから、第5次総合計画では、目指すまちづくりとして6つの基本目標と38の施策を掲げ、新しい公共の領域を市民と行政の協働により拡充を図ることで、将来都市像である「市民の力が輝く 共生のまち 宝塚」の実現を目指すこととしています。
新しい公共とは、行政が担う領域と市民が担う領域との間にある公共、あるいは公共的な課題群の領域としており、何が新しい公共に当たるのか、あるいはその課題について、市民と行政がどのように役割分担をすればいいのかは一律に定義することはできませんが、市民の力が強化され、行政がそれに呼応し、財源面も含めた対応を行うことで新しい公共は自然と膨らみます。
こうしたことから、新しい公共の拡充に向けて、市民と行政がそれぞれの責任のもと互いの力を十分に発揮し、協働を進めていくため、協働の基本原則や形態などを定めた指針を策定し、取り組みの着実な進展を図ります。
したがって、施政方針における主要な施策については、今後の事業展開の中で、新しい公共の概念を取り入れたきずなの家など、事業の見直しや点検を行い、その推進に努めたいと考えています。
次に、組織改革についてのうち、「宝のまち創造室」及び「産業振興室」の人員配置についてですが、宝のまち創造室は、町の誇りと活気やにぎわいを取り戻すための推進役を担うこととしていますので、平成23年度の組織体制において、その機能が十分発揮できるよう職員配置について検討をしてまいります。
また、産業振興室については、平成22年度中に農政課の職員2名増強してその充実に努めていますが、平成23年度の職員配置につきましては、新たに産業文化部となりますので、さらに適正な職員配置となるよう検討してまいります。
次に、分かり易い組織体制における分かり易い管理職の配置についてですが、わかりやすい組織体制については、平成23年度の組織改革において、第5次総合計画に掲げるまちづくりの6つの基本目標を基準に基本目標の進行管理や計画を推進する組織体制に見直しを行い、執行責任を明確化しました。あわせて、組織の名称もより市民にとってわかりやすい名称に変更をします。
また、わかりやすいだけではなく、市民に親しみやすい組織となるようきずなづくり室や宝のまち創造室という名称の組織も設置します。管理職員の配置についても、わかりやすい組織体制に合わせて、適正な配置となるよう検討してまいります。
次に、「チームたからづか」「チームこれからだ」のこれまでの検証についてですが、チームたからづかについては、人にやさしいまちづくりや活気あふれる元気なまちづくりを基本テーマに柔軟な発想で部署の垣根を越えて議論し、これからのまちづくりに取り組んでほしいという私の呼びかけにこたえた若手職員を中心として平成21年11月末に発足しました。
チームは活動内容ごとに4つの部会に分かれ、2つの基本テーマに沿った研究課題を設定し、それぞれの部会が調査、研究を進めながら、みずからの能力向上とともに、これからのまちづくりに必要な事業の創生や具体化を目指しています。
昨年6月に職員研修のあり方や市民にわかりやすい情報提供の方策、あるいはにぎわいのある駅前づくりや観光施策など4部会全体で15事業を提案するとともに、その事業化に向けて担当部署を初め、関係機関などとの協議、調整を進めてきました。
この15事業のうち、本年度は職員研修事業として若手職員に対する部長の講話などのステップアップカレッジ事業や宝塚花のまちづくり推進事業のほか、阪急電鉄開業100周年記念事業として宝塚の阪急電車展の開催、さらには音楽回廊や光のさんぽみちのイベント事業に企画段階からチームのメンバーが参画し、にぎわいづくりに貢献するなど5事業を実施しました。
新年度は、引き続きステップアップカレッジ事業を拡充してゼミ方式の研修を実施するほか、市民によりわかりやすい情報を提供するために、ホームページに掲載しているよくある質問サイト、いわゆるFAQの改善をするなどの事業に取り組む予定であり、これらの活動については、本年3月末に報告会を開催いたします。
このように、初めて挑戦したチームたからづかの活動では、提案事業の一部事業化が実現するとともに、メンバーがみずから事業化に取り組む過程でさまざまな経験を積み、自身のスキルアップを図るというチーム結成の大きな目的の一つにおいても一定の成果があったものと考えています。
一方、これまでの活動を通して活動時間の確保や事業化に伴う担当部署との円滑な調整など、さまざまな課題も見えてきましたが、重要なことは、組織横断的な活動の活発化と若手職員の人材育成のため、できるだけ多くの職員に参加機会を与え、経験を積ませるとともに、チームの活動と組織の活性化を図ることだと考えています。
これまでの課題も踏まえ、引き続きチームたからづかの活動が充実し、活発化するよう積極的に取り組んでいきます。
次に、チームこれからだについては、再任用職員の長年にわたり培ってきた能力及び豊富な経験を生かし、本市の重点課題や私からの特命事項などを推進するため、平成22年4月に発足させました。
チームのメンバーは、それぞれ参与として組織内の特命的な立場で部局間の調整や全庁的な取りまとめなどに取り組んでいるところです。
具体的な成果につきましては、まず市立病院の経営改革においては、広報たからづか、ケーブルテレビなどの広報活動を積極的に支援し、患者サービスにおいても患者図書室開設に大きくかかわりました。
さらに、地域医療の推進では、地域医療機関との連携を強化するための取り組みを行っています。
プロジェクトチームの支援においては、チームたからづかが若手職員中心の活動であることから、その支援を行うためアドバイザー的存在として配置をし、チームたからづかから提案のあった事業のうち、一部について事業化を図りました。
国勢調査においては、プライバシーの保護などが重視されたことにより、以前の調査に比べ業務量が増大していたにもかかわらず、参与が経験を生かし、その一員として調査を推進し、無事調査を完了しました。
市民生活相談においては、相談窓口における市民からの複数部署にまたがる質問などに対して、参与の窓口業務に関する豊富な知識や経験を生かして、適切に対応することにより市民サービスの向上を図っています。
償却資産の税務推進においては、昨年6月末に残念ながら前任の参与が退職してから空席となっていましたが、昨日付で参与を配置し、今後さらなる推進を図ってまいります。
看護専門学校の運営においては、学校設立時に中心的役割を担った参与の知識と経験を生かし、関係部局や学校外の関係者との調整を図ることで、それまで懸案事項であった課題を解決しました。また、各高等学校の進学説明会などに積極的に参加し、学校存続に不可欠な優秀な学生確保に努めています。
平和施策の推進においては、平和市長会議の会長として世界じゅうで核兵器廃絶、非核平和を訴えている秋葉広島市長をお呼びし、被爆アオギリ2世記念植樹式及び平和特別講演を実現させたほか、日本非核宣言自治体協議会との連携や市民との協働による啓発事業に取り組みました。
北部地域の農業振興においては、NPO法人消費者協会宝塚や市消費生活センターとの協働による親子農業体験教室や西谷産米を使用した御飯塾、消費者と農業者の交流学習会を開催したほか、西谷地域の関係団体とともに地域活性化に向けた協議及び研究を行っています。
空き家の利活用においては、以前に新聞報道もされましたが、昨年9月から市独自の空き家住宅情報バンク制度の運用を開始しました。平成23年度は、制度のさらなる充実を図るために市内の空き家を市が借り上げ、きずなの家として、地域コミュニティの活性化などに貢献いただける団体などに市が借り上げた家賃の半額程度の賃料を想定して貸与する事業を実施する予定としています。
図書館サービスについては、参与を中心として宝塚市立図書館サービス向上計画を昨年10月に策定し、移動図書館車のステーションの増設、平日における開館時間の延長、サービスセンター、サービスステーションなどにおける図書の返却ポイントの増設などのサービス拡充に向け、経費をかけることなく取り組んでおります。
また、課題としましては、組織として参与を補佐できる体制をつくる必要があること、参与として任命する職員の基準を整理する必要があることなどを認識しています。
今後も引き続き、チームこれからだの活動を充実するとともに積極的に支援を図り、さらに成果が上げられるよう取り組んでまいります。
次に、入札制度改革について、入札及び契約に係る制度に関する調査専門委員の提言についてでありますが、当該専門委員3名を昨年6月に委嘱し、本市の入札契約制度の現状及び課題、入札契約制度の透明性及び公平性を高める方策、入札の競争性を高める方策、その他入札契約制度の改善に関することの4項目について、公平かつ独立した立場から調査を行い、専門的な判断をいただくこととしました。
調査専門委員におかれては、本年1月末までに8回の会議を開いて調査を進められ、本年2月8日に調査報告書の提出をいただいたものです。この報告書では、これまで本市が取り組んできた入札契約制度の取り組みについての検証、前市長及び元市長並びに市職員による不法行為について、前市長の不法行為に関する調査専門委員からの中間報告書及び最終報告書をもとに本市の入札契約制度にどのような影響を及ぼしてきたのかの検証を行った上で、現行制度の現状を落札率の推移や登録業者数などのデータから分析しています。
さらに、入札契約制度改革の課題について、入札契約制度に求められる透明性、公平性及び競争性を追求する余り、他の重要な価値を損なう結果になっていないかという観点から、予定価格や最低制限価格の事前公表の是非、公正な競争と雇用・労働者福祉、公共事業改革と総合計画について整理しています。
これらの課題を踏まえて、提言として、今後本市が取り組むべきことについて5つの項目にまとめています。
第1は「市の理念・基本方針の明確化」として、市の理念や公共事業、公共サービス政策、さらには地域産業政策や雇用・労働者福祉政策などの基本方針を明確に示すこと。
第2は「予定価格・最低制限価格の公表時期のあり方についての継続的検証」として、予定価格、最低制限価格の公表時期のあり方については、まずはその実態把握に努めた上で、今後も継続的に検証すること。
第3は「地域事業者の育成」として、独自の特色ある地域社会形成の重要な担い手として、地域事業者を育成するという観点から、入札契約制度の見直しの可能性について検討すること。
第4は「雇用・労働者福祉に関する評価手法の検証」として、競争に参加する段階で労働者の権利保障や就労機会の拡大に配慮している事業者が評価され、契約が促進される仕組みについて検討すること。
第5は「市民参加の促進」として、第5次総合計画でもうたわれている市民力を生かした協働の観点から、事業が実施される構想・計画段階から入札・契約、工事実施、検査、管理・運営、事後評価までのあらゆる過程にできる限り市民が直接かかわれる仕組みを構築することとしています。
今回いただきました提言の内容につきましては、長期的な検証や検討を要するものから、比較的短期で対応できると考えられるものまで幅広い内容のものとなっております。
今後、この提言の実現に向けて早急に市職員で構成する入札契約制度調査研究会での調査研究を進めた上で、対応可能なものから順次実施することにより本市の入札契約制度をよりよいものにしていきたいと考えています。
次に、行財政改革についての宝塚市行財政改革推進委員会第2次提言を受けての、今後についてですが、サービスセンター・サービスステーションのあり方の見直しについては、同委員会の提言では、売布神社駅前及び仁川駅前サービスステーションを休止すべきとするほか、存続するサービスセンター、サービスステーションの取り扱い業務や取扱日、時間、人員配置のあり方などについて市民の利便性の向上、費用対効果などの視点を含めて見直しすべきという内容になっています。
同提言をいただいた後、特に休止することに対して、市民から両駅前サービスステーションの窓口や市役所への電話、広聴カードなどで存続を希望する意見が数多く寄せられ、地元の商店会などからも要望書、意見書をいただいています。また、市議会において「休止ではなく、機能の充実あるいは業務拡充を」との御意見をいただいております。
市は現在、庁内関係課が集まり、行財政改革推進委員会で示された課題や提言を検討するとともに、各サービスセンター、サービスステーションに新たな機能を付加、充実することや取り扱い業務の拡充及び市民の多くの方々の切実な御意見にこたえる方法なども模索しながら費用対効果、市民の利便性の向上等さまざまな観点から総合的に検討を行っているところです。
次に、地域児童育成会制度のあり方についてですが、提言のうち主要なものについてお答えします。
まず、指導員及び補助員の給与水準及び就労日数、時間数の適正化については、保育時間に合った勤務時間の設定などについて検討したいと考えています。
次に、育成料の引き上げについては、本市の育成料は阪神間の他市と比べて低い水準にあることや平成20年度の改定時の検討経過も考えますと、時期なども含めて見直しを検討していく必要があると認識しています。
次に、増大する学童保育の需要に的確に対応するための事業の運営主体の多様化に向けた条件整備については、施設的にも財政的にも市の直接運営のみでは、今後の増大する需要にこたえられないことから、長尾地区で行われているNPO法人による学童保育と同様の民間との協働による学童保育事業を促進するための助成制度を創設することとしています。
次に、2011年度の主要な施策についてのうち、空き家住宅情報バンクについてですが、近年、特に山ろく地域の住宅地において住民の高齢化が進み、空き家住宅が増加しつつある一方、地域のコミュニティ活動や子育て、高齢者支援など、地域の支え合いの活動に意欲的な市民団体等もふえつつあり、その活動拠点となる場が不足している状況となっています。
このような実情を受け、本市は昨年9月に宝塚市空き家住宅情報バンク制度を立ち上げました。
さらに、この制度の充実を図るため、新年度から市が一定期間空き家を借り上げ、活動拠点を求める活用団体に対して、市が借り上げた家賃の半額程度で5万円を上限に補助する予定で、きずなの家と名づけ、老いも若きも集える温かい地域の居場所として貸与する事業を開始する予定です。
事業概要としましては、市内の空き家から5軒程度を市が借り上げることを予定しており、借り手となる活用団体の条件につきましては、現行の空き家住宅情報バンク制度でいただいている御意見などを踏まえて、現在の市と連携または補助を受けて活動をしている公共的な団体という条件を緩和し、より幅広く募集する方向で検討をしています。
そのほか、募集する空き家の条件や活用団体の具体的な選定方法などの詳細につきましては、市民協働、福祉、子育て、教育などの庁内関係部局と連携を図りながら、現在協議、検討を進めているところです。
次に、休日保育についてですが、その実施につきましては、仕事と家庭の両立支援の観点から多様な雇用形態に柔軟に対応するため、たからっ子「育み」プラン後期計画でも数値目標を掲げており、また市民からの要望もあることから、できるだけ早期に取り組むべきであると考え、他市の状況も参考にしながら研究をしてきました。
昨年12月には、市内認可保育所に入所している児童の保護者を対象にアンケートを実施し、保育サービスの要望の項目として、休日保育の希望についてお聞きしましたところ、休日保育を希望する人は48.1%となっており、付随する意見として「日曜出勤のときには遠方の祖父母に預かってもらっているが、子どもも祖父母も負担感があるので実施してほしい」。また、「今は休日保育を必要としないが、今後就労を検討する際に、休日保育制度があれば、就職の機会や選択肢がふえるので助かる」という御意見がありました。
これらのことから、休日保育については、私立保育園での先行的実施に向けて、事業の具体について協議を重ねているところでありまして、平成23年度内には実施をしたいと考えています。
次に、子どもの居場所づくりについてですが、放課後子ども教室については、本市では、放課後の子どもの居場所づくりとして従来から実施している留守家庭の児童を対象とした地域児童育成会事業に加えて、平成19年度から国が進める放課後子どもプランとして、全児童を対象とした放課後子ども教室事業をすべての学校で実施するため取り組んでおり、平成22年度は20校で実施しています。
しかし、事業開始から3年が経過する中で、事業を支える保護者や地域のボランティアなどのスタッフの不足が大きな問題となっており、今後の事業の存続にも影響を与えかねない状況になっています。
そこで、県の地域子育て創生事業補助金を活用して、地域スタッフを育成するための各地域での研修会の開催、広く市民の方々の放課後子ども教室への理解を深めるために、インターネットを利用した広報事業などをNPO法人に委託して行うこととしています。
次に、中高生の居場所づくりについては、中核施設である大型児童センターが地域児童館を活用し、中高生の居場所の充実を目指し、実施するものです。
具体的には、開館時間を延長し、卓球やゲームなどの遊びを通して子ども同士が交流し、また、子どもが児童館職員に相談をするといった居場所づくりを進めようとするものであり、大型児童センターの職員が地域児童館に出向いて連携をし、実施します。
既に中高生タイムなどを実施している地域児童館には、事業用遊具の提供や回数の充実を図れるよう支援するとともに、事業を実施していない地域児童館には、実施に向けての支援や指導を行ってまいります。
次に、児童デイサービス事業についてですが、この事業は、近年発達障がい児も含めて発達支援を必要とする乳幼児が増加しており、より多くの子どもへの発達支援を行うことを目指すものです。
療育センターでは、これまでも在宅の乳幼児を対象にあそびっ子広場を年間35回程度開催し、親子遊びを通して発達支援に取り組んできました。
デイサービス事業は、この取り組みをより充実させるもので、障害者自立支援法に基づき、発達におくれがあり、早期療育が必要と認められた就学までの乳幼児などを対象に、年間を通じて週5日開催します。
内容は、保育士や小児精神科医、発達相談員などが集団療育、個別支援、相談等の発達指導・支援を行うものです。
次に、平和施策についてですが、命を大切にする施策の柱は平和です。平和を大切にすることは、人々の暮らしにおいて最も根幹をなす普遍的な理念であり、平和や人権への取り組みは大変重要な施策であると考えています。
今でも世界各地で紛争や戦争が絶えず、多くの人々のとうとい命が失われています。私たちの国も悲惨な戦争を体験し、多くの方々が犠牲となられました。その悲惨な記憶が徐々に失われつつある中、命のとうとさを、平和の大切さを忘れないためにも、平和への願いを発信し続ける必要があると考えています。
このような考え方に立ち、引き続き平和映画会や平和を願う市民の集い、平和みる・きく・伝える展、平和特別講演会の開催や啓発資料の作成など各種の平和事業を実施し、命のとうとさ、平和の意義や大切さについて認識をさらに深め、戦争や核兵器のない平和な社会の実現に努めてまいります。
次に、都市景観条例改正についてですが、本市では良好な景観を形成するため、全国に先駆けて昭和63年に都市景観条例を施行し、各種景観施策を展開してきましたが、近年景観に対する市民意識の高まりや景観行政を取り巻く環境の変化に伴い、現行条例に基づく制度だけでは対応が難しくなってきており、景観行政の充実をより図る必要が生じてきました。
同条例の見直しに当たっては、景観法の活用を前提として、宝塚らしい景観のあり方を明確にするとともに、良好な景観の維持、増進を図るための実効性を高めていくことなどを主眼に、新たな仕組みも創設し、制度の見直し、拡充を図ってまいります。
現在、同条例の見直しに向けた都市景観デザイン審査会を既に7回実施し、見直し素案を検討しているところであり、平成23年度内に同条例を見直す予定です。
次に、緑化リーダーについてですが、緊急雇用就業機会創出事業により、本年度から実施しております宝塚花のまちづくり推進事業の中で、受託者である宝塚ガーデンクリエイティブ株式会社が土づくりから花の育て方などの出前講座を実施し、地域の緑化リーダーを育成しています。
平成22年度に実施した出前講座は20回で、11団体が参加し、また、現地植栽体験講座は13回、8団体が参加しています。平成23年度においても引き続き地域の緑化を目指し、事業の推進を図ってまいります。
次に、農業サポート事業についてですが、平成23年度の新規事業であり、緊急雇用就業機会創出事業により雇用した農業経験者がコーディネーターとなり、公募により募集したボランティアの力を借りて、生産農家が行う農作物の植えつけ、収穫、包装、出荷などをサポートする事業です。
サポーターが協力することにより、生産農家の農作業の負担軽減を図り、野菜を初めとする農産物の収穫量の増加などにつなげていきたいと考えています。
また、コーディネーターが中心となり、JA兵庫六甲や西谷の各農会長から紹介を受けた休耕田等遊休農地を利活用し、サポーターが一連の農作業を体験することにより農業に対する市民の理解を深めていくとともに、次年度に向けて農業支援体制の仕組みづくりにつなげてまいりたいと考えております。
教育に関する御質問につきましては教育長から、病院事業に関する御質問につきましては病院事業管理者から、それぞれ答弁をいたします。
伊達達治 教育長
大島議員の教育に関する御質問にお答えします。
2011年度の主要な施策についてのうち、まずスクールソーシャルワーカーの配置と子ども支援サポーターの拡充についてですが、スクールソーシャルワーカーの配置につきましては、学校が抱える児童虐待や不登校、問題行動等の深刻な課題の解決を図るため、3名のスクールソーシャルワーカーを週1日勤務の非常勤特別職として雇用し、課題の多い3中学校区に配置いたします。
スクールソーシャルワーカーは、子どもの心理や内面に目を向けて個別のカウンセリングを中心に支援を行うスクールカウンセラーとは違い、子どもと子どもを取り巻く家庭や学校、地域などの生活環境全体に目を向け、教員とともに子どもの生活環境についての見立てを行うもので、学校や保護者、関係者がチームとなって子どもの成長を支援する際のコーディネートを主な役割としています。
これまで学校では、深刻化する児童虐待や不登校、問題行動等の課題に対し、管理職や生徒指導担当教員が中心になって、青少年センターや福祉機関との連携のもとに対応しておりましたが、それらの課題については、さまざまな生活上の問題が背景にあり、学校だけでは対応できない困難事例が増加してきております。
このような状況に対し、社会福祉の視点からの専門的な見立てと手だて、学校内外の関係者によるチームでの対応の必要性が高まってきました。
そのため、今年度はスクールソーシャルワーカーを講師に招き、スクールソーシャルワークの手法についての教員研修会を開催したり、実際の校内ケース会議で指導助言を受けるなど、来年度からの配置に向けての体制づくりを行ってまいりました。
さらに、来年度からは、課題の多い3中学校区の小学校を拠点として配置し、校区内小・中学校でのケース会議の定着と校内支援体制づくりの指導助言、幼稚園、小学校、中学校及び関係機関との連携促進のためのコーディネート、保護者や教員への具体的な支援等を行います。
さらに、3中学校区以外の学校園へも、困難な事例への対応のための派遣を行うとともに、教育委員会の主催する研修会や各学校での教員研修を通じ、各学校への校内支援体制づくりを進めていきます。
次に、子ども支援サポーターの拡充につきましては、通常の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症等の子どもや情緒不安定でパニックを起こしやすい子どもにかかわる心理相談員、別室登校している不登校傾向の子どもに指導支援を行う別室登校指導員、さらに中学校入学時の新しい環境への適応に困難が予想される生徒にかかわるコーチングサポーターを配置し、年々その充実に努めてまいりました。
来年度は、さらにそれぞれの増員を行い、支援を必要とする子どもの状況に応じた配置が可能になるよう拡充を図ります。
これまでの子ども支援サポーターの配置による成果としましては、子どもの情緒安定やコミュニケーション能力の育成、学習の定着が挙げられ、年々配置希望数が増加してきております。子ども支援サポーターの配置によって、教員の子どもに対する理解が深まるとともに、きめ細やかな指導と支援ができることで、子ども自身だけでなく、保護者の安心にもつながっているという評価もされております。
来年度の拡充につきましては、すべての子どもが豊かな学校生活を送ることや、子ども理解を基盤に据えた学校全体の指導力を高め、学級崩壊等を未然に防ぐことを目指します。
そのため、心理を学んだサポーターの週1日ないし3日の配置を通して、心理的な視野に立って子どもの気持ちに寄り添うことの大切さを教員自身が学び、日々の指導に生かしていくよう努めてまいります。
また、各学校において、特別支援コーディネーターを核とした校内支援の機能をより活性化させるとともに、サポーターと教員が連携を密にすることで、より質の高い支援ができるように取り組んでいきます。
教育委員会としましては、さまざまな課題を抱え、配慮の必要な子どもへの支援は重要な施策であると認識しており、新たに配置するスクールソーシャルワーカーの効果的な活用や子ども支援サポーター等による支援の拡充を図り、子どもたちが豊かな学校生活を送れるよう努めてまいります。
次に、学校給食を活用した食育の取り組みと自校炊飯についてでありますが、平成21年4月に施行された改正学校給食法には、学校給食の普及充実及び学校における食育の推進が明記され、また平成17年7月に施行された食育基本法にも、子どもたちにとっての食の重要性が盛り込まれています。
これらを受け、本市の学校給食においては、栄養教諭が中心となり食育についての授業や給食指導を行うことにより、児童・生徒がよりよい食習慣と豊かな人間性を身につけられるような取り組みを行っております。
また、献立に兵庫県を初めとする各地の郷土食、季節や行事に応じたメニューを提供するなど児童・生徒が食の持つ多様な側面に気づくような取り組みを行っており、今後も学校における食育のあり方を検討してまいります。
また、炊き立てのおいしい御飯を提供するため、本年1月から小学校5校、中学校2校、計7校でモデル的に米飯の自校炊飯に取り組んでおります。取り組みから2カ月近くが経過いたしましたが、児童・生徒、教職員からは、「御飯がおいしくなった」、「甘くなった」、「温かくなった」と大変好評であり、各校からは、米飯の残量が減少している報告も受けております。
担当課において、試食やモデル校7校の学校長、栄養教諭、学校調理員等の関係者からの聞き取り、意見交換等を行っております。これらを通して、調理業務についても特に大きな支障が生じていないことを確認しており、次年度は新たに12校で実施する予定であります。
今後、旬の食材を使用した炊き込み御飯や西谷産の野菜や米を使用した献立など、自校炊飯のより一層の充実に努めてまいりたいと考えております。
次に、東公民館での図書館分室設置についてでありますが、阪急山本駅周辺地域は中央図書館から距離的に離れており、2週間ごとの移動図書館車の巡回はあるものの、既存の図書館の周辺地域と比較して図書館サービスが希薄となっています。
そのため、東公民館1階ロビーの一角約38平方メートルを利用して、本の貸し出しや返却のほか、予約の受け付け、予約本の受け取りなど図書館サービスの拠点として来年度7月に図書館分室を設置いたします。蔵書数は約8千冊で、水曜日と金曜日を除く週5日、午後の開室を予定しています。
今回の分室は小規模ではありますが、現在の中央図書館、西図書館、中山分室の2館1分室と移動図書館車に加え、新たなサービス拠点として、市内全体としての図書館サービスの向上に資するものと認識しております。
以上でございます。
妙中信之 病院事業管理者
大島議員の市立病院に関する御質問にお答えします。
2011年度の主要な施策についてのうち、市立病院の医師・看護師の確保についてでありますが、まず医師については、各年度ごとに4月で比較しますと、平成20年4月では、正規職員68名、嘱託職員10名、臨床研修医8名の合計86名。平成21年4月では、正規職員61名、嘱託職員8名、臨床研修医7名の合計76名となりました。
しかしながら、平成22年4月には、正規職員71名、嘱託職員13名、臨床研修医8名の合計92名となり、平成21年4月と平成22年4月を比較しますと、正規職員が10名、嘱託職員5名、臨床研修医が1名の合計16名の医師を増員することができました。
平成23年4月における医師の配置予定は、現在のところ正規職員76名、嘱託職員10名、臨床研修医13名の合計99名で、平成22年4月よりさらに7名多い医師が確保できると見込んでおります。
一方、看護職員の確保状況につきましては、再任用職員を除く正規職員として、平成20年4月では303名、平成21年4月では302名、平成22年4月では317名の看護職員を配置しており、平成23年4月では337名の看護職員を配置することができると見込んでおります。
また、効率的な看護職員の配置としまして、外来や検査部門にはアルバイトやパート職員を積極的に導入するとともに、平成22年度からは人材派遣による看護師確保や正規職員の確保対策として看護専門雑誌等への求人広告や就職説明会へ積極的に参加を行い、看護師確保に努めているところであります。
以上でございます。
大島 淡紅子
大変丁寧な答弁ありがとうございました。では、2回目の質問、もしくは要望に入っていきます。
まず、新しい公共の領域の拡充ということについて、一律に定義できないというような御答弁をいただきました。まさにそのとおりだと思っています。
本当に、柔軟ないろんな施策が今後どんどん事業として生まれてくるだろうなということで、市長の答弁を聞いておりましても、ますます宝塚のその市民力を活用して、すばらしい市民生活が広がっていくなということが何となくわくわくして聞いておりました。
総合計画の中でも、将来都市像として「市民の力が輝く 共生のまち 宝塚〜住み続けたい、関わり続けたい、訪れてみたいまちをめざして〜」ということを前面に出され、また、ここを評価したいなと思うんですが、「人権の尊重と共生のまちづくりや協働を核とした都市経営を」ということに言及しておられることには本当に私は評価したいというふうに思います。
それから、その答申の中でも、市民と行政の協働による新しい公共の領域の拡充に向けて協働の基本原則、形態を定めたもの協働の指針というのを策定しておられます。この策定について、いろいろ他の議員からも質問がありましたので、早期に策定することというふうにありますけれども、このスケジュール何かがちょっと決まっているようでしたら、ばくっとで結構ですので教えてください。
それから、2つ目の組織改革についてです。
何回か以前の質問の中でも要望をさせていただきましたけれども、農政、これだけやっぱり期待されているし、今後やっぱりいろんな拡充ということを考える中で、やっぱり専門職、専門的な知識を持った方を置くべきではないかというふうに考えております。ぜひこれ検討してください。
それから、先ほど申し上げました消費者と農業者の交流学習会発表会、あのときに安田先生もおっしゃっておられましたけれども、新規就農者への住宅等条件の整備は考えてくださいということをおっしゃっておりましたが、そのことについて何かおっしゃることがあるようでしたら、おっしゃってください。
それともう一つ、市民の方からちょっと言われたんですけれども、私たち山本地域に住んでいるんですが、植木産業で千年の歴史がある長尾地域なんですが、緑地というのも、そういう植木畑、もちろん田んぼも含めて、畑も含めてですが、緑地の環境の保全ということにすごく寄与しておられたんですが、ここ1年、2年すさまじいスピードで住宅に変わっているんですね。もう本当に見るたびにびっくりするぐらい住宅に変わっています。緑を求めて多分山本って引っ越してこられた方たちも、びっくりされていると思うんですけれども、この住宅開発において、その地元の植木産業の保護ということも含めて、宝塚産の花卉とか植木を活用するようにということをその開発のときに指導ができないものかと思うんですが、その件に関してちょっと何か御意見あれば教えてください。
それから、次、チームたからづかのことについてちょっとお聞きしたいと思います。
本当に、先ほど任命の基準、これは、ごめんなさい、チームこれからだですね。チームこれからだについては、任命の基準を決める必要があるとか、サポートをする職員も必要だということでお答えをいただきました。ありがとうございました。
それから、チームたからづかのことなんですが、このチームたからづかについて、私は常々、日本の企業が弱体化したのは、この新自由主義の旗のもとに日本社会になじまない露骨な競争原理とか成果主義を徹底した結果、部下も後輩もみんな敵だというような、そういう考え方がもう本当に浸透してしまったというか、無理やり受け入れざるを得なくなってしまったというか、その結果、人を育てるということをしなくなってしまったと思うんです。本当に人を育てることをもう放棄せざるを得ないような状況になっているということが、もうこれに始まったんじゃないかなというふうに考えています。
もちろんそれが家庭でも同じことが言えるんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、このチームたからづかというのは、そのチームで、チームで議論して、お互いに育ち合っていく、またそれがやがてそれぞれチームたからづかを卒業された方、継続された方もそうですが、卒業された方たちが、それぞれ核になって市役所をまた先導役となっていかれるだろうなということをすごく期待しています。
先ほど少し答弁でも言及されていましたけれども、行政で一番不足しているんだということをよく指摘されるところがやっぱり横断的な、組織横断的なつながりということを言われるんですが、その連携にも随分これ風穴をあけていくんじゃないかなというふうに期待をしているところです。
これ、来年度は継続されるということでしたが、今後継続事業として、これずっと続けていかれるつもりがあるのかどうかということをお答えできるようであればお答えしてください。
続いて、入札制度改革についてなんですけれども、公正で自由な競争をということで取り入れられた改革なんですが、その問題点をちょっと指摘して、2点についてお尋ねしたいと思います。
1点目は、落札率の低下を抑制することについてちょっとお伺いしたいです。
報告書の現状分析によりますと、落札率は年々低下しています。特に、制限つき一般競争入札の電子入札が始まった平成18年度以降の公共工事の落札率は、平均で予定価格の81.7%となっている。その原因の一つは、発注件数がこの8年間で半減していることにあるというようなことを書いてあります。市内の登録業者数は、この報告書ではほとんど変わらないのにということです。つまり、限られた公共工事を多くの業者が取り合うという、そういう状況で競争が激化したものと考えられるというふうにありました。
そこでお伺いしたいんですが、この電子入札のいいところ、悪いところはどこだと思われるでしょうか。お願いします。
それともう1点ですが、2点目には、最低制限価格と同額での入札による抽せん落札ということについて少しお伺いしたいです。
この報告書の中で、制度改革の課題としてというふうに上げられているんですが、予定価格、最低制限価格の事前公表により、最低制限価格と同額での入札による抽せん落札が増加し、品質の確保が保たれていないのではないかというふうにあります。
その抽せんによる落札という状況を改善する方法は何か検討はされているんでしょうか。その辺を答弁してください。
そして、もう1点ちょっと、これは要望にとどめたいんですけれども、公契約条例の制定のことです。
公契約条例、2009年9月には千葉県の野田市で制定されましたが、その後、2010年12月15日には神奈川県の川崎市、公契約条例、市契約条例の改正という形で可決をされています。これ政令指定都市としては全国初めてです。また、同じ神奈川県の厚木市でも、2011年の今度の4月に向けて条例提案をするというふうに市長が公表をしております。また、相模原市でもプロジェクトチームを立ち上げて、今から検討を進めているということです。
私たち社民党といたしましては、公共事業の品質の確保と働く市民の、労働者の福祉の向上、それから事業者の社会的価値の向上のためにも公契約条例の早期の制定が必要というふうに考えております。
少し意見を述べたいと思います。
自治体の任務は、住民の福祉の増進であります。これからの公契約は、落札価格が少し高くなっても、できるだけ市内の業者や労働者市民、障がい者や高齢者を雇用している業者に優先的に発注できるように、貴重な税金を使って市内業者や市民に還元するという考えに立つべきです。 公共事業の品質の確保と労働者の賃金、労働条件を確保するためにも、公契約条例の早期制定を強く要望しておきます。2点について後でお答えください。
それから、行財政改革についてです。これも2点についてお伺いしましたが、これも要望にさせていただきたいと思います。
新たな機能を付加し、充実していくことや、業務拡充、費用対効果、市民の利便性の向上等を検討するというふうに答弁がありましたが、そのためにも問題なのは職員配置ですが、なかなか現状が知られていないのが実態だと思います。
聞き取りをしてみたことをちょっとお知らせしたいと思います。現在のサービスセンター、サービスステーションに共通するのは、正規、嘱託、再任用、臨時職員、こういう組み合わせがもたらす現状の大変さも、職員同士の理解と辛抱で何とか消化されているという点です。嘱託職員、再任用職員は週4日勤務ですから、サービスステーションの3人の職場では2人のときが週2日になる計算ですね。2人で昼休みを交互にとると、1時間半は1人という状態が必ず出てくるんです。その上、業務内容は戸籍、住民票、埋火葬許可書、それから印鑑届及び証明に関することや母子手帳、納税、衛生、福祉、民生関係事務取り次ぎなど本当に多岐にわたっています。
再任用で初めて来られた職員さんというのは、その幅広い業務内容と、オンラインながらその複雑さに、まず戸惑うことも多々あるというふうに聞いております。税全般については、課税の仕組みまではある程度は理解しておかないと即応できないのではないかというふうに思います。実際に私がお話を伺った方も、今まで病気一つしたことがなかったんだけれども、体調を崩して過労で入院をされました。
そこで、要望を2点お願いしたいんですけれども、取り扱い業務を拡充し、市民の利便性の向上を考えるのであれば、まず業務に関する事前研修を、いきなりぽんと放り込むんじゃなくて事前の研修を、やはり基礎的な研修を行っていただきたい。
それから、職員が1人しかいない状態はやっぱり避けるということを考えていただきたいと思います。
そして、もう一点なんですけれども、サービスセンターの、この利用者の少ないというサービスステーション、サービスセンター、両方ですが、少ないという状況は、その業務をどれぐらいできるかとか利便性というのが、なかなか市民の方に知らしめていないことがあるんじゃないかと思うんです。やはり職員さんなんかにお伺いすると、来られた方はまたリピーターで、市に行かなくてもいい、ここにできるんだということで、ほとんどの方がまた何回も利用されるということですから、そういうPRということをぜひお願いしたいと思います。
特に、それはやっぱり、先ほど申し上げました高齢者の方で、本当にバスに乗られて、電車に乗って、またバスに乗って市役所に来られるという方がたくさんいらっしゃいますし、それから障がいのある方は本当に一苦労、もう来られるだけで大変ということですので、ぜひお願いしたいと思います。
そして、もう一点は地域児童育成会のことですけれども、この件に関しては、今回の提言の中に人件費が阪神間の水準より高いので見直しを行うことというふうにあるんですけれども、嘱託職員の賃金については、ILO175条約にありますような、同じような仕事をしている正規職員との均等待遇、同一価値労働、同一賃金の実現を目指しての結果ということを少し念頭に置いていただきたいと思います。
また、阪神間で高いということもありますけれども、先ほど深尾議員から発言がありましたけれども、宝塚市の育成会事業はレベルが本当に高いというふうに評価を受けていることも実態です。だから提言の中でも、公務員全体の賃金が高額だという批判もありますけれども、その延長線で高いと言われるのは、一定はやむを得ないとは思いますけれども、非正規だから安くていいというのは、やはりこの条約の趣旨に反する提言であるというふうにちょっと言わざるを得ないと思います。
また、勤務時間が長いということなんですけれども、これも安全性の確保、それから質の向上ということで、研修の充実をされているために勤務時間が長くとってある日もありますが、これは安全性の確保というのを、それをなくしてしまって、確かにそれが保たれるのかということに問題点があると思います。
それと、こういう状況が実際にあったということなんですけれども、かつて、出席状況に応じた補助員の配置のことであるんですが、土曜日とか長期休暇のとき、子どもが15人以上出席のとき補助員1名を加配されるという時期があったんですが、直前になって、やはり当日休む児童がいると、出勤してきたけれども14人になってしまったから出勤しないで帰ってくださいというようなことも何回かあったというふうなことも聞いておりますので、これもちょっといかがなものかなというふうに思っております。
要望なんですが、この学童保育の事業というのは子育て中の親支援であり、親にかわる子どもの見守り場である宝塚の地域児童育成会事業です。長年の歴史と経験の集積を簡単にアウトソーシングに投げてしまってよいものでしょうか。官には官、民には民しかできないことがあると思います。また、非正規雇用職員のみの職場であり、市としては高圧的になりやすいことも考慮に入れ、よりよい子どもの育ちのために一丸となって当たるよう市には強く求めていきたいと思います。これは要望にとどめておきます。
それと、主要施策の中で幾つかですが、少し時間がないので数点にしておきます。
空き家住宅情報バンク制度と空き家住宅の借り上げ事業というのをセットで今度されるということで、私もテレビで以前見たことがありますが、本当にいい政策だなというふうに思いました。これも新しい公共の領域に寄与した事業だなというふうに思っています。子育て支援という側面、それから高齢者支援という側面、もう一つまちの安全・安心につながっていくというようなことでとてもいい事業だと思うので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
それから、2番目の市立病院の医師と看護師の確保ですが、先ほど報告がありました医師86名が99名に、また看護師303名が337名にこの3年間でふやしていただいたということで、本当に努力されて頼もしいことだなというふうに思っています。
また、今回も内定者が40名、看護師さんがいらっしゃるということですけれども、その内定者のうち看護学校以外の方の新卒者が4名いらっしゃるということにも着目したいと思います。苦労されて本当にかなり遠くまで募集をかけてお願いして看護師さんを確保してくるというようなことをお聞きしていますので、また期待していきたいなというふうに思っています。
それから、以前から質問させていただいたりしておりますけれども、激務に対するいろいろ不満が出てくるということですけれども、その不満というのは、収入増にするか、人員を増にするかということで緩和していくんじゃないかなというふうに思います。医師の奪い合いというのはよろしくないと思いますけれども、お隣の川西なんかではかなり高額で医師に来ていただいているというような状況もあるということも聞いておりますので、検討をお願いいたします。
そして、1つ、これはぜひお話ししておきたいなと思いますのは、先ほど出ていました院外処方のことですが、薬剤師さんということが今後すごく検討の課題というか、この方たちがまたキーパーソンになっていくなというふうに思っています。薬剤師さんたちが病棟に上がるということで、現在の、ちょっと調べてみたんですけれども、立命館大学の柿原教授という方が書いておられるんですが、病棟での看護業務に占める薬剤関連業務というのは、その看護業務の全体の3割を占めているらしいですね。それから、医師とか看護師のヒヤリ・ハット事例というのが幾つか出てくると思いますが、やっぱり薬剤関連業務が多い。薬剤のミスというのがどきっとすることが多いということで、ぜひとも今後、チーム医療ということの中で、薬剤師さんの重要な働きというのが、またこの医師とか看護師の負担軽減にもつながっていくと思いますので、ぜひまた検討をお願いします。これは意見としてお願いします。
それから、スクールソーシャルワーカーのことですが、これも教育と福祉の連携ということで、これもチームということで今後頑張っていっていただけるということですから。それと、今回非常勤特別職という待遇にされたということがいいことだなというふうに思っています。
また、子ども支援サポーターも、実際に聞いてみたんですが、本当にこれも先生とのチームワークで頑張っていっていただいているということがありますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
そして、最後になりますが、学校給食での食育と取り組み、これ少しお話というか、お聞きしておきます。
食育推進計画の策定委員会の中でも出てきたんですが、学校と地域ということを考えた上で、今もずっと地域とのつながりというのはつくっておられるんですが、給食の試食会をぜひ地域の方も一緒に入っていただいて、どんな給食を子どもたちが食べているんだということも含めて、やっぱり学校に来ていただいて試食を、食育の中で一緒に考えていくということをお願いしたいと思います。
それから、何回も言っておりますが完全米飯をやっぱり目指していくという、目指していかないことには、これ食育の意味がないと思いますので、これを目指すことについてはどういうふうにお考えでしょうか。
少し何点かありましたが、以上です。
山下稔 副市長
まず私からは、「チームたからづか」の、引き続き継続するのかという今後の方針についてでございますが、さきに市長答弁でもありましたように、今回取り組みましたこの事業、新しい発想をもっていろいろな事業提案、そして具体的な事業実施という成果、あるいはそれぞれの職場の活性化などに大きな成果があったものと思っております。今後とも、この組織を、横断的な活動の活性化、そして若手職員、より一層大きく育っていっていただきたいという人材育成に大きな役割を果たすものと思っておりますので、引き続き継続して取り組んでまいりたいと思っております。
23年度、新年度におきましては、基本的にはきずなづくり、あるいは宝のまちの創造などという大きなテーマを基本テーマといたしまして、具体的な課題意識を持った多くの若手の職員の参加を求めていきたい、そういうことで取り組んでいきたいと思っております。
井上輝俊 企画経営部長
私のほうから、協働の指針に関する御質問にお答えしたいと思います。
まず、協働を推進して地方分権を実現するために、その協働のパートナーとなる市民団体等について、平等に参画の機会が提供されること、あるいは地域の課題、地域の活動の目的を共有すること、このようなすべてのパートナーが対等な自立した存在として相互に協力し合う、こういった原則が求められるわけですけれども、このようなことから、今考えていますのは、市民ワークショップを開催し、本市の協働の形態、あるいは現状、協働の主体である地域団体、あるいは行政内部の推進体制、こういった課題を整理したいと、このように考えております。
今、もう既に各個別のそういう市民の団体と意見交換等はして、協働ということを、これから指針をつくるのを進めていくに当たり、どのような考え方で進めていくかということを意見交換等はしておりますが、私たちが考えますのは、やはり協働の指針をつくる以上、例えば池田市などが、地域分権の推進ということで、地域で事業をするときに市のほうが費用を負担していくと、そういったこともできるような体制を整えなければならないということまで思っていまして、来年度の前半には、やはり各地域ごとの課題、それから地域ごとの各団体のその課題整理、こういったことを精力的に最初に話し合いをして整理していきたいなと考えております。
それから、続きまして市民ワークショップを引き続き開催しまして、その後策定の委員会、いわゆる今までの問題を、できるだけ課題を整理してやっていかないと、指針だけつくってもまただめではないかなということを考えていまして、そういったスケジュールを考えているところでございます。
谷本政博 総務部長
私のほうから、入札に関して2点御質問いただいてございますので、これに対する御答弁をさせていただきたいと思います。
まず、電子入札の件で、いいところ、悪いところということで御質問がございました。
電子入札につきましては、平成14年の5月に兵庫県のほうで電子自治体推進協議会が設置をされ、その中で入札調達部会を設けられまして、そういうシステムを運用していこうということになりました。本市でも16年度版の電子自治体アクションプランの中で電子入札システムの整備を掲げてきて現在取り組んでいるものでございます。
まず、この電子入札のメリットでございますが、1つは、入札案件の公示から開札、結果の公表まで事務をすべて電子化いたしますので、いわゆる業務の透明化、それから公平性の確保、それから入札業務の効率化、正確性の向上、さらに競争性の向上が図れることになります。
一方でデメリットでございますけれども、発注者、本市の場合ですと市のほうでございますが、システムの経費がかかるということ。それから受注者のほうにおいては、入札に参加するためのICカード、コンピューター基金が必要になるということで経費がかかるということでございます。
しかしながら、メリットがデメリットを大きく上回るということもございまして、現在まで積極的にこの電子入札の推進を図ってございます。現在130万円以上の工事案件すべて電子入札で行ってきてございまして、制限つきの一般競争入札の案件がこれによってかなり拡大をしたということでございます。
それからもう一点、抽選入札についての改善の点でございますけれども、昨年の4月に実際の入札価格に基づいて算出した額を最低制限価格に設定をいたしまして、市場において変動する実勢価格を入札制度に反映すると、このことによりまして公正な競争を阻害するおそれのある過度に低価な入札を排除する、自由な競争の促進をすることによりまして、競争入札の適正化と契約内容に適合した履行の確保を目的にいたしまして、変動型の最低制限価格を試行的に導入をしてございます。
今回、専門委員会のほうから報告書をいただいて、この変動型の最低制限価格の試行的導入についての評価ということも議論になったわけでございますが、まだ1年も経過をしていないということで、引き続いて実態把握に努めて継続的に検証をしていこうと、そういう考え方で今回また専門委員会のほうからの報告もございますので、本市としてはそれに基づきまして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
土取忠雄 都市整備担当部長
私のほうからは、開発に伴う2点質問があったかと思います。
1つは、山本地区などで緑が減っているという中で、開発の指導の段階で緑の保全、緑地として残せないかという御質問でございますけれども、これにつきましては生産緑地制度がございまして、生産緑地によって緑を保全するわけでございますけれども、主たる農業従事者の方が亡くなったり、農業が永続できないという形の場合に消失していっている状況もございます。
そういう中で、我々としてはどういうことができるかということなんですけれども、1つは、21年4月から協働のまちづくりの推進に関する条例で開発ガイドラインというのを設けております。その中で緑化についての定義を少し厳しくしたところはございまして、集合住宅の緑化につきましては、一定の用途地域の規模によっては敷地面積の何%以上、例えば第1種低層住居専用地域であれば20%以上とかいうような規定を設けて開発事業者には協力してもらっているところでございます。戸建ての住宅につきましては、道路から見える位置にシンボルツリーを、中木で1,2メートル以上というような形で植えてくださいよというような形で市で指導してございます。
また一方、都市デザイン審査会というがございまして、都市のデザインを一定規模以上の場合外部の先生方に御意見を伺う委員会でございますけれども、その中でもいろんな御指導をしてもらっております。緑肥率とか緑地率とか景観に対する緑の扱いとか、いろんな形で事業者には聞いていただいている状況でございます。そういう中で、できるだけ緑が多く残るようにしたいという形で現在進めております。
その次に、これに関連しまして、その植木等の購入を、山本の植木産業振興のためにも御指導、使ってもらえるようにできないかという質問だったと思うんですけれども、なかなか行政からここを使いなさいと言うわけにいきませんけれども、我々、都市デザイン審査会が終わった後でも、山本は市でも力を入れている植木産業の振興のためにいろいろと頑張っているんですよと。例えば植木を使ってくださいよというような形の話をしますけれども、ここできょうの質問を受けまして、農政部門とも一遍協議しまして、あいあいパークのほうでそういう配れる資料があればデザイン審査会でお配りして、そのような積極的な誘導というのは難しいかもわかりませんけれども、植木産業の発展のために寄与するような努力はしていきたいと思っております。
以上です。
久後昌敏 管理部長
私のほうからは、学校給食に関して2点御提案をいただいておりますので、お答えをさせていただきます。
まず、完全米飯化というふうなことでございますけれども、議員さんからもいろいろ御要望はいただいてまいりましたが、またいろんな場面で保護者の皆様方からもそういう声をいただいております。そういうことから可能性というふうなことについては、やはり検討しなければならんというふうには考えております。
しかしながら、いろんな課題というのも並行してございます。その課題の一つに、今現在取り組んでおります自校炊飯というのも、まだこれからの取り組みというふうなところの部分でも大きな部分の課題というふうなことになりますので、そういう意味では検討というふうなことをいたしましても、具体的にはその自校炊飯が完了してからの取り組みが実際の話かなというふうには思うんでございますけれども、申しましたように可能性というふうなことについては、やはり一定検討はさせていただきたいというふうには考えます。
それともう一点、食育について、学校給食を活用して地域の皆様方とのコミュニケーションといいますか、理解を深めてはどうかというふうな御提案だったと思いますが、実際、今の段階で未就学児童の保護者の皆さん方にもそういう機会を現に持っていただいております。しかしながら、もう少し広い意味の地域かなというふうにも受けとめをさせていただきました。趣旨のほうは、食育というふうなことで、学校だけではできることではございませんので、地域の皆様方に理解していただく一つの方策として活用することについては、もっともな御提案だというふうに思います。どこまでのことができるかは、ちょっと私、今の段階で見通せませんが、一度検討してまいりたいというふうに考えております。
以上です。
樋之内登志 都市産業活力部長
新規就農者の住宅の整備についてお尋ねがありましたので、お答えしたいと思います。
新規就農者に対する支援ということについては、非常に私たちも大きな課題であると考えておりまして、今現在、農用地や住宅のあっせんにつきましては農政課が窓口となりまして、地域の農会だとかJA六甲、農業協同組合さん、これらと連携しまして情報提供を行っているところではございます。ただ、これまで幾つかあっせんはしたけれども、実績はないようでございます。
新規就農の方が農地を得て農業をするということには幾つかの要件をクリアする必要がありまして、昨日もTPPに関して御質問もありましたけれども、日本の国自体が日本農業をどのようにして守っていくかということについては、国も大きな課題であると考えておりまして、この6月ごろには何らかの形を示されるものと思っておりますので、それを見まして、宝塚市におきまして、この新規就農ということについて何らかの政策が活用できるのではないか、宝塚の新規就農につながるものがあるのではないかというあたりを、十分にそれも検討したいと思います。
また、今現在、農業振興計画について検討していただいています中に幾つかアイデアをいただいておりますので、それらも参考にしながら、今後、十分にこの新規就農ということについては私たちも検討していきたいと思っております。
以上です。
谷本政博 総務部長
すみません、申しわけございません。農政課への専門職の配置の検討でございます。
やはり我々のほうといたしましても、農政課、農業関係の専門的知識を有する職員の配置が確かに望ましいとは思っております。職員の配置に当たりましては、各職員の持っております経験とか知識を十分に考慮いたしまして、昨年の4月には北部地域の農業振興担当で参与を配置させていただいたりして適材適所な配置に努めてございます。
今後の新規の採用者数につきましては、今後一定の採用人数を確保する予定でございますので、新規の採用者の中から、適材適所の観点から配置について十分に検討をしてまいりたいというふうに考えております。
以上です。
大島 淡紅子
ありがとうございました。引き続き要望しておきたいと思います。
日本で残飯として捨てられる食べ物、年間2千万トンあるんですね。もうはっきり言って11兆円損しているわけですから、これも含めてやはり食育ということも考えていただきたいし、税金を投入しているんですから地域に給食会を開くということも当然だと思います。
また、完全米飯を目指すというのも、終わってからでは遅いと思いますので、並行して検討していただきたいと思います。
以上で質問を終わります。