議会リポート

2011年12月21日

大島 淡紅子

議案第107号「公の施設の指定管理者の指定について」「ともに生きる市民の会」を代表し、賛成の討論を行います。

この議案は、宝塚市立自転車等駐車場並びに宝塚市立武田尾駅前駐車場及び宝塚市立宝塚駅前駐車場を管理する指定管理者に、2012年4月1日から5年間、社団法人宝塚市シルバー人材センターを指定しようとするものです。

先ず、選定にあたり、選定委員会の構成として、交通工学(自転車交通)の専門家や税理士といった学識経験者は他市でも委員に任命しています。しかし、公募ではありませんでしたが連合自治会の代表・商業者の代表という市民の視点を入れていることについて、評価したいと思います。

また、他の自治体を調べてみますと、財政面を大きく考慮し、管理者を指定しているところが多いのですが、当市は、就労の機会の少ない高齢者の雇用機会確保に大きく寄与し、「福祉の受け手から、社会の担い手へ」をスローガンに掲げる当該団体を、その目的から選定したことにおいては、これも評価します。

実際の管理においても、「シルバー人材センターが指定管理するようになってクレームが減った」のは、宝塚市だけではないようです。

しかし、選定にあたり、選定委員会の各委員から、付帯意見が出ています。それは、

  1. 放置自転車対策として、収益向上や環境改善に努めること
  2. 機械化等でのコスト削減に努めること
  3. 利用者の意見を管理運営に反映し、同時に市も意見把握するように努めること

というもので、特に利用者の意見聴取に関しては、今年度中に当該団体がアンケートを実施する予定ということですが、市としては直接駐車場に出向いて意見聴取もしていないようで、市のモニタリングへの姿勢も不十分であります。

また、他にも高齢者の就労に寄与する団体も存在しており、配慮すべきです。

その上、就労困難な障害者や若者を考慮する視点が全くありません。

一般質問でも申し上げましたが、その雇用の場を生み出していくのが市の責務と考えます。

今後は、福祉関連の団体において、その育成や、共同事業体設立など事業に参入しやすい環境の整備も見据えた、市民力の活用に繋がる提案型公募等選定方法の研究をされることを願い、付帯決議を付したものです。

以上の理由から、今後の選定に関しての改善を求めた上で、議案第107号に賛成いたします。

審議経過・結果

11月18日
提案説明(本会議)
11月21日
資料説明と質疑(産業建設常任委員会)
12月1日
可決(全員一致)(産業建設常任委員会)
委員会での審議(宝塚市議会のページへ)[PDF]
12月21日
採択(全会一致)(本会議)