議会リポート

2012年5月28日

大島 淡紅子

請願第11号「災害廃棄物処理についての請願」について、紹介議員を代表して説明をさせていただきます。請願者は、宝塚市○○○、宝塚市外国人市民文化交流協会代表○○○さんと、宝塚市○○○、NPO法人地球人文化スポーツ交流協会代表○○○さんです。

請願の趣旨を説明します。

市長は、東日本大震災の災害廃棄物を焼却処理するよう受け入れに関する要請に対し、「焼却炉の基幹的設備改良工事中は、災害廃棄物を受け入れる余裕がない」との理由で、受け入れられないと回答されました。

この請願団体には、阪神淡路大震災の時に産業廃棄物処理業者として「災害廃棄物処理」に尽力し、災害廃棄物を資源として生かした経験を持つ会員もおられますので、意見書をお願いすることになりました。

災害廃棄物は、分別・粉砕・焼却などによって資源になります。

その上、被災地に1年以上置かれていた災害廃棄物は放射性物質を含んでおり、焼却した場合、最初は低レベルであっても、焼却することで放射性物質が凝縮されて濃度が高くなります。それが大気中に放出されるのです。

また放射性セシウムは水に溶ける性質があり、最終処分場がある大阪湾を放射能で汚す結果になります。

そこで、次の3項目を求める意見書を国に提出してくださるよう請願しておられます。

  1. 全ての災害廃棄物は地元で分別・処理をし、地元の雇用を確保して、復興に役立ててください
  2. 今回発生した放射性廃棄物は、東京電力原子力発電所の敷地内等で、東京電力と国が責任を持って、集中的かつ長期間安全に管理してください
  3. 上記1、2に関しては、労働者の安全衛生に万全の配慮をしてください

以上をしかるべき委員会に付託の上、全会一致で採択をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

災害廃棄物処理についての請願書

請願11号 災害廃棄物処理についての請願

2012年5月18日

宝塚市議会議長 江原 和明 様

  • (請願者)
  • 665-0000 宝塚市○○○ 宝塚市国際交流協会 気付
  • 宝塚市外国人市民文化交流協会 代表 ○○○
  • 665-0000 宝塚市○○○
  • NPO法人地球人文化スポーツ交流協会 代表 ○○○

(紹介議員)

(略)


(請願の趣旨)

中川宝塚市長は先頃、関西電力大飯原子力発電所の再稼働をめぐり、「市民の命と健康を守るため、市としては再稼働に反対する」と表明しました。福島第1原発の事故が膨大な放射能汚染をもたらし、現在も余震が続いて危険な状態が継続しているにもかかわらず、原発の再稼働に向けての動きは止まっていません。市長の再稼働反対表明は、私たちの命を守るためにも、未来の人々に責任を持つためにも、まことに当然であり、心から支持するものです。

また市長は、東日本大震災の災害廃棄物受け入れに関する要請に対し「基幹的設備改良工事中は、災害廃棄物を受け入れる余裕がない」との理由で、受け入れられないと回答されました。

私たち請願者2団体には、阪神淡路大震災の時に産業廃棄物処理業者として「災害廃棄物処理」に尽力し、災害廃棄物を資源として生かした経験を持つ会員も参加しており、市の動きも勘案した上で協議を重ねた結果、宝塚市議会から国に意見書を提出してくださるようお願いすることになりました。

災害廃棄物は、分別・粉砕・焼却などによって資源になります。

災害廃棄物は、「燃えるもの」「燃えないもの」に分別できます。「燃えるもの」は、熱エネルギーとして発電に使ったり、粉砕して仮設住宅などで暖を取る燃料に使ったりすることができます。「燃えないもの」は、金属のようにそのまま有効利用できるものだけでなく、コンクリート・アスファルト・ガラスなどは粉砕し、細かくすることで、再度コンクリートやガラスの原料にしたり、防潮林の土台にするなど、有効に活用できます。

資源に生まれ変わった災害廃棄物は、購入者が輸送費を払ってでも購入します。しかし、災害廃棄物状態のままでの運搬は、容量も大きく国の税金を浪費することになるでしょう。

国の税金を災害廃棄物運搬費に浪費するのではなく、地元に今よりも更に多くの粉砕機や分別焼却する施設を造ることで、地元に雇用を生むような施策に使うことを望みます。

被災地に1年以上置かれていた災害廃棄物には、福島第1原発から大気中に放出されている放射性物質を含んでおり、焼却した場合、それが大気中に放出されます。また、災害廃棄物の焼却灰や焼却炉のフィルター、除染作業で生じた放射性物質を多量に含む物などは、最初は低レベルであっても、放射性物質が凝縮されて濃度が高くなりきわめて危険です。

阪神間各市町と神戸市、そして災害廃棄物受け入れを表明している大阪市も、ゴミ焼却炉の焼却灰は大阪湾の埋め立て処分場に入れています。放射性セシウムは水に溶ける性質があり、災害廃棄物を受け入れて焼却すれば、大阪湾を放射能で汚す結果になります。放射性物質を拡散させず、人体に及ぼす害を最小限度にとどめるために、放射性廃棄物については東京電力原子力発電所敷地内等で安全に保管するよう望みます。

(請願の項目)

以下の3項目を求める意見書を国に提出してくださるよう請願します。

  1. 全ての災害廃棄物は地元で分別・処理をし、地元の雇用を確保して、復興に役立ててください
  2. 今回発生した放射性廃棄物は、東京電力原子力発電所の敷地内等で、東京電力と国が責任を持って、集中的かつ長期間安全に管理してください
  3. 上記1、2に関しては、労働者の安全衛生に万全の配慮をしてください

審議経過・結果

5月28日
提案説明(本会議)
5月29日
説明(文教生活常任委員会)
6月6日
不採択(賛成少数)(文教生活常任委員会)
委員会での審議(宝塚市議会のページへ)[PDF]
6月27日
不採択(賛成少数)(本会議)
各議員の賛否(宝塚市議会のページへ)[PDF]