議会リポート

2012年10月2日

質問項目
  1. 教育委員会制度の役割と活性化
    1. 教育委員会の意義について
    2. 市長と教育委員会の関係について
    3. 教育委員の公募制のメリット・デメリット
  2. 学校給食は食育の「生きた教材」
    1. 学校での食育の推進における学校給食の位置づけは
    2. 学校給食会及び学校給食会理事会のあり方について

大島 淡紅子

皆さん、おはようございます。ともに生きる市民の会の大島です。きょうは最終日になりましたけれども、私の後には、すごいつわものがいっぱい控えておられますので、どうか私の質問にも気を抜かないで、ここで休まないで答弁のほうよろしくお願いいたします。

では、質問のほうを始めたいと思います。

今回は2点にわたって、子どもの問題、教育の問題について質問をさせていただきます。

まず、

  1. 教育委員会制度の役割と活発化
    1. 教育委員会の意義について
    2. 市長と教育委員会の関係について

お隣の大阪府と大阪市では、5月に教育行政基本条例が施行され、今後、首長による教育行政への介入が大変に危惧されているところです。戦前、翼賛会体制が、政治だけでなく住民組織にまで大きな影響を及ぼし、教育によって子どもまでもが軍事国家へと突き進んだ反省から、戦後、教育委員会は設置されました。民主主義の根本である合議制を取り入れた行政委員会を、首長からは独立した執行機関としてとらえるという画期的な考え方です。

近年、世界経済のグローバル化、新自由主義に邁進する中、我が国の中でも経済的な閉塞感から、うっぷんの矛先をアジア近隣諸国に求める排外主義思想が高まっています。領土問題では、国じゅうに怒りの嵐が吹き荒れ、教育をもって市民の感情や思想を統一していこうとする政治家がもてはやされる今、私たち政治にかかわる者や行政をあずかる者の共通認識として、教育の独立を堅持する教育委員会制度の思想を再確認しなければならないと考えます。問題なのは制度そのものではなく、教育委員会が有効に機能されているかということです。

先日、質問のこともあり、久々に傍聴させていただいた委員会の会議では、昨年度の教育委員会の事務の管理及び執行の状況に関する点検及び評価について、事務局からその結果を議会に報告、公表するための説明がなされました。その後、外部評価委員会からの評価・意見を述べようとされたのですが、ある教育委員さんが、その順序に関して異議を唱えられました。委員会による自己評価の後、外部評価を拝見すべきとの御意見ですが、まさにそのとおりと思います。5回目の評価ということは、4年間はこの順序に関する異議がなかったということになります。それがどうかということではなく、改善できる新たな気づきが生まれる可能性があるのが、この合議制の長所ではないでしょうか。実際、決定後、別の委員さんからは、検討に必要な資料の提出も求められました。

宝塚市教育振興基本計画の中には、今後5年間において取り組む施策の中で、教育委員会制度の充実、活性化を図りますとあります。そのためには、施策を確実に実施し、評価を実施することが重要とうたっています。まさしく、この事務点検評価は教育委員会の会議で大いに議論していただく最も大切な事案といっても過言ではない、1年間の検証が、庁内検討委員会や室長による推進委員会で綿密に練り上げられたとはいえ、形式的に進められるべき会議ではないと思います。

そこで、教育委員会の意義について、市長と教育委員会の関係について、どう考えるか答弁を求めます。

    1. 教育委員の公募制のメリット・デメリット

また、市は教育委員の公募制を採用されました。公募を行い選任された教育委員、または教育長が在任している教育委員会は、昨年3月1日時点で、全国で32団体、県下では唯一という状況です。

そこで、教育委員の公募制のメリット・デメリットは何と考えるか。また、今後、公募はどうするのか、3番のお答えをいただきたいと思います。

続いて、

  1. 学校給食は食育の「生きた教材」
    1. 学校での食育の推進における学校給食の位置づけは

についてです。

先月開催されたたからづか食育フェアには、昨年を超える300名以上の参加があり、市民の皆さんに楽しく食育を学んでいただきました。市食育推進会議会長の保田茂先生の講演会、本市栄養教諭によるパネル展示、学校給食調理員による食育劇やゲーム、学校給食の試食と内容も豊富で充実していました。食の文化をつなぐ基本は家庭です。しかし、食文化を家庭や地域で培うことができなくなってきた今、学校給食が担う役割は非常に大きくなっています。

卒業式では、必ず給食の思い出や感謝の言葉が述べられます。成長の過程で、クラスメイトと毎日同じものをいただくことが、教育そのものです。そこからマナーを学んだり、農業を考えたり、食の背景にあるものを調べる。食は普遍的な関心事であり、最高の総合的な学習となり得るものです。このように広がる可能性を持つ学校給食ですが、現状と今後を考えたいと思います。

まず、市の学校での食育の推進における学校給食の位置づけをどう考えるかをお尋ねいたします。

次に、

    1. 学校給食会及び学校給食会理事会のあり方について

お尋ねをします。

6月25日に開催された理事会では、活発な質疑がなされていました。今までも時々傍聴をさせていただきますが、私がPTAから参加していた10年余り前からは考えられないほどの出席者数と熱心な質疑です。

しかし、幾つかの質問に、この5年もの間、学校給食会と市教育委員会からは、検討すると同じ答弁が繰り返されています。説明責任という観点からも市民軽視と言わざるを得ません。できないならできないと、なぜお答えできないのか、詳しい経過と説明を求めます。

中川智子 市長

大島議員の御質問にお答えしてまいります。

教育委員会制度の役割と活性化のうち、教育委員の公募制についてですが、本市では昨年7月に教育委員の公募を行い、同年11月15日から4年間の任期で1名の教育委員が就任しています。公募制のメリットとしては、可視的な環境で公平かつ透明性の高い選任が行えること、また広く市民の中から経験、能力や意欲のある人を適任者として選任することができ、ひいては教育の活性化に資することなどが挙げられます。

一方、課題として、公募で選任した優秀な人材が、教育委員会という組織の中で十分な力を発揮していくための環境づくりをどのように進めていくか。また、委員構成において、年齢、性別、職業等に著しい隔たりが生じないように配慮することや、選考における客観性や透明性をいかに確保するかなどが挙げられます。

今後も、教育委員の公募制を行うかどうかについては、このような公募制のメリットや課題を踏まえまして、慎重に検討してまいります。

教育に関する御質問につきましては、教育長から答弁をいたします。

井上輝俊 教育長

大島議員の教育に関する御質問にお答えします。

教育委員会制度の役割と活性化についてのうち、まず教育委員会の意義についてですが、教育委員会制度は戦後、米国教育施設団の報告や教育刷新委員会の提言に基づき、教育制度の抜本的な改革が進められ、その一環として地方教育行政制度について教育委員会法が定められ、教育委員会制度が導入されました。同法に基づく教育委員会は、教育行政を他の行政から独立させ、予算案や条例の原案などの議案を議会に提出する権限を持つ独立した機関として位置づけました。

しかし、教育委員会制度導入後、教育委員の公選を通じ、教育委員会に政治的対立が持ち込まれるなど、当時の教育委員会制度の弊害が指摘されるようになったため、1956年に政治的中立性の確保と一般行政との調和の実現を目的として、それまでの教育委員会法に変えて地方教育行政の組織及び運営に関する法律が制定され、教育委員の選任については公選が廃止され、首長が議会の同意を得て任命することとされました。その後、たびたび改正が行われ、現在に至っています。

教育委員会制度の意義として言われている点は3点あります。1つ目は、政治的中立性の確保です。個人の精神的な価値の形成を目指して行われる教育においては、その内容は中立、公正であることは極めて重要なことであり、教育行政の執行に当たっても個人的な価値判断や特定の党派的影響力から中立性を確保することです。

2つ目は、継続性、安定性の確保です。教育は、子どもの健全な成長、発達のため、学習期間を通じて一貫した方針のもと安定的に行われることが必要であり、また教育は結果が出るまで時間がかかり、その結果も把握しにくい特性から、学校運営などの方針変更などの改革、改善は漸進的なものであることです。

最後に、地域住民の意向の反映です。教育は、地域住民にとって身近で関心の高い行政分野であり、専門家のみが担うのではなく、広く地域住民の意向を踏まえて行われることが必要です。教育委員会は合議制の執行機関であり、合議の議決機関である委員会と執行機関としての事務局で構成されている教育行政機関です。

次に、市長と教育委員会の関係についてですが、教育委員会は首長から独立した行政委員会として教育行政を担当し、首長への権限の集中を防止するとともに、中立的、専門的な行政運営を行います。ただし、教育委員の任命や財政的権限については、首長にゆだねられています。

このように教育委員会は、地方自治体の中で独立、完結して教育事務を担っているのではなく、首長と役割を分担しながら必要な事務を行っています。

次に、学校給食は食育の生きた教材のうち、まず学校での食育の推進における学校給食の位置づけはについてですが、学校給食の目標として、身体の発育期にある児童・生徒にバランスのとれた食事を提供し、児童・生徒の健康の増進、体位の向上を図ることや、教育の場である学校で食事をともにすることにより学校生活を豊かにするとともに、よき食習慣を身につけさせ、好ましい人間関係を育成することと学校給食法で定められています。

本市でも、この目標に基づき日常生活における食事について、正しい理解を深め、健全な食生活を送ることのできる判断力や望ましい食習慣を養うことなど、7項目の目標を掲げ、学校給食を実施しています。各学校では、食育の年間指導計画に学校給食を位置づけ、担任教諭と栄養教諭が連携を図りながら、全学年を通して段階的、系統的な指導に当たっています。具体的な指導としては、自然の恵みや生産、調理に携わる人への感謝の気持ちを持ちながら、好き嫌いなくおいしくいただき残さないようにすることの大切さを子どもたちに伝えたり、献立に郷土食や行事食を取り入れ、地場産物を食材として活用して、食文化や地域の産業等への理解や関心を深めたりしています。

また、明るく楽しい雰囲気で食事ができるようランチルームを活用し、衛生面やマナー面についての指導も行っています。保護者に対しても、献立の由来や学校給食のレシピ、使用する食材や栄養素などを掲載した給食だよりを毎月配布し、食の大切さについて家庭への理解を深める働きかけを行っています。

今後も、学校給食を学校教育における生きた教材としての活用を推進するよう努めていきます。

次に、学校給食会及び学校給食会理事会のあり方についてですが、本市では学校給食の健全な発展を図ることに寄与するため、1965年に学校給食会を設立しました。学校給食会は市の委託を受け、学校給食で使用する食材や調味料等の物資の調達や配給に関する事務及び給食費の経理に関すること並びに給食内容の改善、向上に関する事業などを行っています。

学校給食会の事務局は、教育委員会事務局内に置き、職員については事務を統括する職員として職員1名を教育委員会から派遣し、学校給食会が雇用する職員2名と合わせて3名で運営しています。また、学校給食会の理事会については、宝塚市PTA協議会理事の中から選出された保護者1名、各学校保護者代表各1名、各学校長、給食担当教諭9名、栄養教諭5名、給食調理職員2名、それに教育委員会事務局から教育長、管理部長、管理室長、学事課長の計95名の理事で構成しています。理事会では例年6月に、前年度の学校給食会事業報告と学校給食費会計及び給食会運営費会計の決算並びに当該年度の事業計画について審議します。また3月には、次年度の給食実施回数、学校給食会計及び給食会運営会計予算、給食物資納入登録業者についての審議をします。このほか理事会では、保護者を初めとする理事から学校給食に関するさまざまな御意見や御要望もお伺いしており、今後も引き続き、学校給食会と教育委員会が連携して、こうした御意見や御要望を参考としながら安全で安心な学校給食の提供に努めます。

以上です。

大島 淡紅子

今回の質問は、ポイントとして開かれた教育ということに関して質問をしたいと思いますので、どうぞ、その点、念頭に置いてお答えいただけたらと思います。

まず、教育委員会の活性化についてのほうで質問をさせていただきます。

この間、教育委員会の質問、すごくたくさんありましたので、教育長さんのほうからかなり、4月以降改善をされている点というのが多数見られていますので、本当に今後期待するところです。

幾つか少し確認ということも含めて意見と質問をさせていただきますが、まず1つ目が教育委員会の活性化についてですが、委員会の定例会の開催回数の見直しということもお聞きしました。今まで定例会、毎月1回、プラス臨時会だったんですけれども、今はすべて定例会ということにして、本当に臨時的に上がってきた議案を臨時会という形にしたり、協議会でお話をされていたものを臨時会にされるという形をとるということで確認してよろしいんでしょうか。その場合、多分、会議規則も変えられるんですが、それ、よろしいですか。それで。

北芝芳己 管理部長

先ほどおっしゃいましたとおり、昨年度までは定例会が1回、それから臨時会が1回という形でございましたけれども、今年度から定例会を2回ということで実施してございます。

以上でございます。

大島 淡紅子

それから、会議録の記載のことなんですけれども、ホームページのほうに、今は項目とか出席人数とか、それぐらいしか書いてないと思うんですけれども、本当に簡単にしか書いてないと思うんですけれども、議事の要旨というか議論の中の要旨も載せていただいたりとか、それからあと協議会の報告も、今後、同様にホームページのほうに載せられる、できる限り早く載せられるということは、これは確認でよろしいんでしょうか。

井上輝俊 教育長

今までホームページに載せていたのは議決した案件等でしたが、少し遅れていますけれども、今年度分から教育委員会の議事録をホームページで載せて公開していこうと、そのように考えています。

それから、先ほどもありましたが、できるだけ協議会というものを、そこで議論しているものを、まず教育委員会の会議の中で議論できるように移していこうということでございまして、協議会は個人のプライバシーに関する事項であるとか、そういったことでどうしても公表できないような内容、そういったものを議論するときに活用させていただこうかなと思っています。

協議会についても、案件については、どこまで載せられるかということによりますが、今までは一切、議事録というんですか、そういったものもなかったですけれども、そういったものも作成して、公開については、できるものについては公開していきたい、このように思います。

大島 淡紅子

ありがとうございました。少しでも多くの方に見ていただけるような、そんな議事録、ホームページ、期待していますのでよろしくお願いします。

それから次に、教育委員会の組織とか運営についてちょっとお伺いをしたいと思います。

今、教育委員会の会議の開催の回数はふやすということをお聞きいたしました。あと開催の時間、これも工夫によって変えられるんではないかというふうに思います。例えば夜間の開催にするとか、土日開催にするとか、少し事務方の方にとっては時間外ということで業務上のいろいろなこともあるかなとは思いますけれども、なられた教育委員さんのことを考えますと、今も現役の方、お二人いらっしゃいますけれども、例えば30代、40代の若い保護者の方たちが教育委員さんになられた場合に、やはりなかなか月に何回も休めるということが難しいと思うんですね。そういう夜とか、あとお休みの日ということも考えるような、そういう柔軟な考えをお持ちかどうか少しお聞きいたしたいと思います。

井上輝俊 教育長

まだ夜間とか、そういった開催のことは協議に出ていませんが、実はもうすぐですけれども、教育委員の会議の前になるんですけれども、一度、今の本市が行っている、そういったあり方、そういったものも含めて委員全員で議論しようと、それを近々することにしていまして、その中でそういった会議の開催のあり方とか、市民への意見を聞く機会とか、市長との懇談とか、いろんな改善策が委員さんから出されると思うんですが、そういったことを議論して、今のままでなく、さらなる改善をやっていこうということで、皆さんで一度意見交換しようということでこの前まとまっていまして、それぞれの提案に基づいて議論して決めていきたい、このように考えているところです。

大島 淡紅子

ありがとうございました。既にそういうお話が出ているということですので、期待するところです。

ちょっと一つ言わせていただくなら、開催時間もですが、会議の公開ということを考えるんであれば、また今はずっと市役所の市庁舎でやっていますけれども、少し皆さんが来やすいような場所も考えるということも、少し考えていただけたらなという思いです。

それから、今、市民の方の意見を聞くということをおっしゃいましたが、まさにその意見を聞くというのは、私たちも議会で本当に難しい、今取り組んでいるところなんですけれども、公聴会という形で委員さんを指名いたしましてお聞きするとか、そういうことも可能だと思いますので、ぜひ住民公聴会というのも意見聴取の手段として考えていただけたらなというふうに思っております。

それからあと、次に教育長、教育委員会事務局のあり方の見直しについて、ちょっとお聞きしたいと思います。

教育委員会の使命の明確化ということで、今、事務事業評価を教育委員会もされておりますけれども、教育長及び事務局の事務事業の評価ということはどのようになっているでしょうか。教育委員さん自身も委員としての活動を外部から評価されるということもありかなというふうに思うんですが、その辺はどう考えておられますか。

井上輝俊 教育長

そのとおりと思います。教育委員さんの活動も含めて、教育委員会の事務局が委任を受けてやっている事務も含めて、外部評価に本来は評価されるものと、今おっしゃっているとおりの考え方だと思っています。

大島 淡紅子

今までの事務事業評価を見せていただいたんですが、その分がなかったんですけれども、少し事務局のほうに確認してみましたら、ことしから評価の仕方を変えたので、そのような項目もあるというふうにお聞きしていますので期待したいと思います。教育というのは、先ほども継続性とか、なかなか成果が形に見えないものだというふうにおっしゃっている。もうそのとおりだと思うので、何でもかんでも私は評価するというのはいかがなものかなというふうには思いますが、市民の皆さんに広く知っていただくという意味では、わかりやすい指標の一つかなというふうには思います。

実際に、福島県の相馬市では、教育委員会の活性化ということで外部委員会による評価をされていますので、ちょっと御紹介したいと思います。評価としましては3.7Bという数字が出ていました。これどういうことかというと、事業を現状のまま継続することが妥当であるというふうに出ておりました。

委員会は公開されていますが、いまだに委員そのものが身近な存在ではありません。もっと透明性の高い情報公開された組織であることを望みます。この事業が、より地域の教育の発展につながるよう実施してほしいということで、結果がホームページのほうに載せられておりました。

先ほど、いろいろお話もありました教育委員会ですが、教育委員会の使命ということになりますと、教育長及び事務局の事務執行状況なんかを監視するという、それから評価していくということも大きな使命だというふうに思っております。

それから続いて、首長と議会と教育委員会との関係の改善。今、少し教育長のほうからお話ありましたが、首長のほうと教育委員会との連携というのも、独立性は確保しながら連携をするというのは非常に大切だと思っております。教育委員と首長との協議会の定期開催、そういうようなことも考えられてはどうかと思いますが、もう少し具体的には決まっておられないでしょうか、どうでしょうか。

井上輝俊 教育長

市長との話し合いとか、意思疎通というんですか、こういったことについては、私自身は、例えば予算でありますとか、教育行政に関する重要なこととか、いろんなことについて市長と十分協議をしております。そして、今先ほど言いました、今度すぐにですけれども、教育委員さんとで協議をしましょうという中には、市長との関係でそういう話し合いの場を持つ、あるいは市民との関係で何かそういう場を持つ、そういうことを含めて検討しようということでございます。

それから、ことし評価につきましても、これは私も、他の教育委員さん、委員長初め、教育委員さんとも意見がもともとは同じだったんですが、教育委員会の会議の中でやはり評価をしていく、まず議論していこうと。そのために委員のほうから提案が出ましたのは、事務局との、事務のそれぞれのヒアリングをまず先にしたいというふうな提案もいただきまして、非常にまた一歩進んだものになったんですけれども、そうなりますと、今年度の問題としては、外部評価を既にいただいていましたので、もう一度、外部評価の委員の先生と教育委員の皆さんとの意見交換をやりたいなと、このように考えております。そういったことでは、皆さん一緒になって改善に取り組んでいると、こういう状況です。

大島 淡紅子

ありがとうございました。

全く違う外からの目というのは大切だと思いますので、外部委員さんとも協議をしていきたいというようなお答えだったので、少しびっくりしたところですが、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

宮崎のほうでも、そういう活性化プランというのが公表されておりましたので、少しこの中から宝塚でも取り入れることができるなということがありますので、その件に関してちょっとお伺いしたいと思います。

宮崎市の教育委員会さんのほうでは、市長と教育委員の意見交換会というのをもう既にされております。それと、そのほかにもスクールミーティングということをされておりまして、教職員と教育委員さんの意見交換会、それから児童・生徒と教育委員の意見交換会、あとはいろいろ地区、自治区における定例会をやるとか、そういうこともいろんな取り組みされているんです。研修会なんかも熱心にされているということも書いてありますが、教育委員さんと教職員、または子どもたちとの意見交換会というのを、これは可能ではないかというふうに思います。

子どもたちとの意見交換というのは、今も子ども議会で取り組んでおられるので、事前学習やっておられますよね、子ども議会の中で。その子たちとの意見交換というのも事前学習ということでできると思いますし、今、子ども委員会もされています。子ども委員会でメニューの1つに加えていただいてひとつ会議をしていただく、忌憚ない、会議というよりも意見交換会ですから、もうちょっと自由にお話ができるような自由討議のようなものを取り入れられたらなというふうに思いますが、その2つについていかがでしょうか。

井上輝俊 教育長

その提案の必要性も感じていまして、まず、できることからしようかなと思っていまして、今、定例校園長会というのを月1回持っているんですが、教育委員長は既にもう校園長会の前でお話もされているんですが、他の委員さんにも一度お話していただこうかなと、そういうことでできることからやろうと思っていますが、今の2点については、委員さんから既に今度の検討をしようという中に、そういう項目も持っておられる委員さんがたくさんおられますので、多分その話で、今言われたような方向で何らかの結論が出ていくと、このように感じています。

大島 淡紅子

ありがとうございます。ぜひとも実現されることを願っております。

それから、一つありますのは、教育委員さんの研修ということですね。今でも、どういう会議に出られた、それからどういうところに行かれたということ、一覧表でいただいたんですけれど、もう既に年間180時間とか200時間活動されている。これ以外に、きっと非公式なところでも行っておられたりということもありますし、これは公式の活動状況ですので、ちょっといっぱいいっぱいかなというふうには思いますけれども、ただ教育委員さんというのは、できる限り一般の方の意見を反映できるようにという目的がありますので、専門性のない方もいらっしゃるということもありますので、研修というのが必要になってくると思います。今、県市町村とか阪神7市1町とか、幾つか教育委員会連合会というのがありまして、そちらのほうでいろいろ研修もされていると思いますが、これの参加状況はいかがでしょうか。

北芝芳己 管理部長

先ほどおっしゃいましたように、例えば阪神7市の教育委員会連合会の総会でありますとか研修会、それから市町村教育委員会の常任理事会、それからそのほかにも教育委員会の協議会等がございます。そういったさまざまな研修の機会に、それぞれ各委員が出席をされておられます。すべての委員がそろわれるときもございますし、そうでないときもございますけれども、常にそういった開催があるたびに出席をされておられます。

以上でございます。

大島 淡紅子

いただいた中で見ていると、お1人1回出られているかなというふうな感じにお見受けするんですが、そのたびにというふうにおっしゃっていました。何でこういうことを言うかというと、他の市町村の教育委員、それから県の教育委員さんとのやっぱり意見交換というのは大切だと思うんです。そういうことができるような機会、また改めてというのもなんですから、そういう会が終わった後に懇親会とか、それから意見交換会なんかがあれば、ぜひ参加していただきたいと思うので、このようなお伺いを立てました。やっぱり連携というのが特に大切だと思いますので、その辺もまたぜひ御検討ください。

それから、先ほどのおっしゃっていた教育委員会でも、最後に委員さんから資料ちょうだいというふうにおっしゃっておりましたが、必要な資料というのはいつも出しておられるということで、会議が始まる直前の朝に出てくるとかいうのではなくて、前もってお送りしたり、お届けしたりするということもありますので、情報としては持っておられるということですので、それはよかったなというふうに思っています。

あと、ほかの自治体の工夫の例なんかを申し上げたいと思いますが、委員さんの中での自由討議の時間があるということで、フリートーキングのような自由討議ということがおありだということで伺っております。

それから、あと先ほど校園長会との意見交換もされるとおっしゃっていましたが、町なんかでは単位が少し小さいですし身近な話題が多いからかもしれませんが、町会議員とか議会議員との懇談、意見交換というのも、私たちも余り教育委員さんとお話をするということがないので、教育委員さんとの意見交換を行ったというところもあります。

それから、加西市なんかでは、ホームページで教育委員さんの紹介をされているんですが、今、宝塚でお名前と任期だけが書いてあるんですけれども、ちょっとこれ全然わかりにくい、こんな変な裏紙使っていますけれども、写真と就任の日からいつまでということと、あと委員さんとしての抱負を載せておられるんです。そういうこともありかなというふうに思います。

ただ、先ほどもお話がありましたが、本当に、委員さんによったら年間200時間出席されているということですし、きのうも伊藤議員のほうから行政委員さんの日当ということについての、報酬ということについてのお話もありましたけれども、本当にこれだけの仕事を今の待遇というか、条件のままで活動していっていただく、今、私どもいろいろ提案させていただいたんですが、物すごく拘束される時間ふえますから、その点、身分もどういうふうに考えていかれるかという、そういう環境も全部考えていただかないといけないことになるかなと思います。法的な規制というのも出てくるんではないかなというふうに思っています。

だから、その辺もしっかり考えていただいて、本当にだれでもがなれるような教育委員さんということでやはり目指していっていただきたい。今も全国平均の年齢は大体59.3歳だそうですが、宝塚でも、ちょっとそれより上かなというふうに思いますけれども、できればやっぱり若い委員さん、現役の保護者の方が入っていただけたらなと。それから、女性も今、お1人だけしかおられないので、やっぱりできれば半分近くは教育の場で出ていただきたいなというふうに思いますので、そういうこともあわせて考えますと、いろいろなことが今後課題になってくるだろうというふうに思いますので、ぜひまた考えていっていただきたいと思います。

市民から見えないことが不信に今つながって、いろんな全国的に問題になっていると思いますので、広報たからづか、とっても充実しています、教育委員会のページもありますので、今度またぜひとも教育委員会の制度そのものについての成り立ちとか、そういうことも知っていただければいいかなと思いますので、ぜひ特集を一遍してみてください。これは私からのお願いです。

それから、公募制についてですけれども、先ほど市長のほうもいろいろありましたと。いろいろ問題があると思います。つい最近も草津の教育委員会では、公募で選ばれた教育委員長と教育長の確執ということで、結局、教育委員長のほうがおやめになった。教育者出身のほうの委員長がおやめになったということもありましたし、それから先ほどお話しさせていただいた加西市なんかでは、前市長は教育委員さんの公募をされたけれども、もっと広域でされたものですから、少しなかなかうまくいかなかったということで、今回の市長さんになってから公募は取りやめということになったり、そういう政治的なもので公募だったり公募でなかったりというのは、ちょっと余りいい状況ではないというふうに思いますので、慎重に考えていただきたいと思います。でも、慎重に考えていただければ、やっぱり新しい風を吹き込むことができる公募制ですので、ぜひともまたこれも考えていただきたいと思います。

1つ、お伺いしておきたいことがありますけれども、教育委員会の、教育行政の組織及び運営に関する法律の中では、教育委員会の意見聴取で議会に議決を諮るような事件の議案を作成する場合には、教育委員会の意見を聞かなければならないということがありますけれども、この教育委員さんの公募についての意見というのは、そのときに出たんでしょうか。御意見というのはどんなもんだったか、もしわかれば教えていただきたいんですけれども。

大島 淡紅子

教育委員会の中でお伺いしようと思ったんですけれども、今やはりちょっと考えてみますと、ことしから教育長になられた教育長ですので、少しその議論とかもどうかなと、わからないかもしれないなと思って、これは今後、もし公募をされるんであれば、しっかりと教育委員会の中で議論をしていただきたいなと思います。何か言うことありますか。

山下稔 副市長

今回の公募によります教育委員の選任につきましては、教育委員の候補者を内部的に選考する段階で、従来ですと、市長が候補者を選考いたしまして、それを議案として御送付をさせていただいて御同意を求めるという手順でございましたけれども、公募をするという方向で手続及び候補者の選考の仕方等々につきましては、市長以下、市長部局のほうで協議を行いまして、その手順と候補者の最終候補者名の選考まで当たりまして、議案までつくったという手順でございまして、教育委員会の中にはお諮りはしてなかったと思っております。

大島 淡紅子

教育委員さんの意見を聞かなければならないという項目があったので、少しそういうことが議論になったかなというふうにお聞きしましたが、また別の時点で聞かせていただきます。

井上輝俊 教育長

そのときには教育委員会が開いて意見を申したということはないということでございます。

大島 淡紅子

ありがとうございます。

それでは、次、給食のほうに進みたいと思います。

先月、食育フェアというのが開かれたんですけれども、給食の調理員さんの活動が非常に話題になったというふうに聞いていますが、その辺御存じでしょうか。少し状況を御紹介いただけたらと思いますが。

北芝芳己 管理部長

詳細については承知してございませんけれども、特に市民の方々に学校給食の現在取り組んでいる状況、あるいはこれまでの宝塚の学校給食の経過等もPRしまして、そういった市民の方々に知っていただくという機会で、非常に効果があったということで聞いてございます。

以上でございます。

大島 淡紅子

今はもう消えちゃいましたけれども、9月のホームページにもずっと出ていましたが、かぶりものをされて、それもすべて手づくりで、音楽も手づくりにされて、わかりやすくクイズ形式で、また劇を使ってということで食育をわかって楽しんでいただくというような、そういう催しをされたと聞いています。

以前、給食の調理員さんたちが被災地のほうに行かれて、被災地での体験、それから思いを語っていただいた会がありまして、本当に参加者の方、みなさん感動されていましたが、やっぱりそれで調理員さんたち、食の力というのを再確認されたようです。これも直営の調理員さんですから、そういう災害時に即対応できる、それからご自分のほうから、そうやって望んで行かれるという形をとれるんだなというふうに改めて思ったところです。

やはり直営だからできることで、本当に大切なことだというふうに私も確認いたしました。そのときもそうなんですけれども、被災ということになりますと学校が避難所になる。避難所でもちょうど自校炊飯の施設のある学校にいらしたそうですが、そのときはやっぱりすぐに温かい御飯が炊けて、それを皆さん方に、被災者の方たちにお出しすることができる。それで、心もやっぱり解けていくという、そういう体験をされたようです。

やはり自校炊飯ということ、それから炊飯の施設があるとが、本当にこういう災害時には大きな力になっていくと思いますので、ぜひとも早急に全校で自炊ができるように、また完全米飯の給食もお願いしたいなというふうに思います。

それから、栄養士さんたちの活動についてなんですけれども、これは兵庫県の教育委員会さんの事業として西谷小学校の事例です。それから、あと食の教育実践事例集、これも宝塚市の学校栄養士会の部会のほうからいただいたものを手に入れまして読ましていただいたら、本当に、例えばもちろん家庭科の先生、生活科の先生と一緒になってやる。それから、それだけじゃなくて保健体育の先生たちと連携して取り組んでいく。もちろん学校の担任の先生たちとも連携していくというようなことが載っておりました。こんなのあるんですかと聞いたらやっと最後の1冊といって出てきたんですけれども、余り市民のみなさん御存じないと思いますので、今度、また先ほど申し上げた食育のフェアとか、それからあと学校給食展というのを開催されていますから、そちらのほうでも事例発表なんかしていただいたら、どんなことを今、学校教育の中で食育されているのかなということがよくわかりますので、ぜひとも宝塚の事例、また発表していただきたいと思います。

それから、食育推進計画の策定を機に、健康、教育、農業、産業、環境等、幅広い分野にわたる食育について関係者や関係団体が連携し、理解と関心を深め、市民一人一人が正しい食生活、食習慣が定着できるよう効果的、効率的に取り組みを行うというふうにありますが、策定後の庁内連携がどうだったのかなという、そのときはすごく頑張られたんですけれども、推進計画つくるとき。どうだったのかなというふうに、ちょっと漠然としておりまして、例えば今回の食育フェアで一体どうだったのかということをお伺いしたいんですがいかがでしょう。

木本丈志 健康福祉部長

今回の食育フェアにおきましても、講演会につきましては健康推進課、それからパネル展示につきましては子ども家庭支援センター、保育課、環境政策課、消費生活センター、農政課、学事課、社会教育課。それからビデオ放映に関しましては学事課。それから、噛むカムチェックというコーナーがあったんですが、これは健康推進課の歯科衛生士。それから、食育ゲームにつきましては学事課が、先ほどおっしゃっていました野菜ビンゴゲームと寸劇。それから健康推進課が釣りゲーム、それからお行儀ゲームという形で、庁内関係課がイベントにはすべてかかわってきております。

大島 淡紅子

ありがとうございました。

本当に食育というのは、ステージの広い教育だと思っておりますので、ぜひ連携とっていただきたいと思います。

あと、外部との連携のことなんですが、宝塚には甲子園大学という大学があります。あそこの大学には栄養学部栄養学科、これは管理栄養士さんなんかになる方たちが通っている学校なんですけれども、管理栄養士さんだけでなくて、積極的に栄養教諭、それから食品デザイナー、食育専門士の資格をとることをすすめておられるような学科ですが、甲子園大学との連携というのは考えておられないでしょうか。

木本丈志 健康福祉部長

甲子園大学からは実習生の受け入れということでの依頼、私も受けたことはございます。そして、今現在、健康センターでは2グループ、7人の学生さんの実習を受け入れしております。こちらに先日の食育フェアのお手伝いとか、それから母親教育、それから離乳食学級、初めての料理教室、そういった分野で協力をしていただいております。

大島 淡紅子

ぜひとも大学のほうの連携、実際に取り入れていただきたいと思います。それこそ、学校での食育なんかにも実習として入ってきていただくことだってできると思いますので、ぜひともその辺も考えていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

それから、あと地域との連携というのが大切だと思うんです。今回の計画の6つの柱のうちの地域における食育の推進と伝統料理、行事食の継承というのがあります。この地域との連携ということで、例えば給食試食会を地域に開くということはどうかなというふうに思います。例えばコミュニティの広報誌なんかを通じて募集をすれば、食数も読めますし、やはり炊飯の設備なんかには公金を投入しているわけですから、市民の方たちに今どういう状況になっているかということは、きちんと報告しないといけないと思いますので、こういう給食会に来ていただく。

また、郷土料理とか、それから伝統食、今なかなかつくれない。本当に簡単なものでも、なかなか家庭の中では消えつつあるものですが、まだまだそういうことを守っておられる方は、年配の方にはたくさんいらっしゃいます。そういう方たちを外部講師として学校に招くというのはいかがでしょうか。

北芝芳己 管理部長

学校給食を知っていただくことによって、食への関心が高まって、全市的な食育にもつながるというふうに考えてございます。毎年1月に実施しております学校給食展、あるいは先ほどおっしゃいました食育フェアなど、食に関する催しの機会に試食を通して学校給食を体験していただきたいというふうに考えてございます。これからもさまざまな機会を通じまして、そういった学校給食を体験していただけますように検討していきたいと、このように考えてございます。

以上でございます。

大島 淡紅子

それから、理事会で5年間もかかる検討についての話なんですが、献立委員会の市民の参加というのは可能だと思うんですね。神戸とか尼崎とか西宮では、何らかの形でやっぱり献立作成委員会のほうに保護者が入っておられます。

それから、持ち帰り給食の返金のことですけれども、芦屋のほうに聞いてみますと、年間の回数は必ずクリアするということで、返金しなくても回数をふやせばいけるんじゃないかというふうにおっしゃっておりました。これはぜひ早急に検討してください。5年もかかっていること自体が、やはり先ほど申しましたが市民軽視となりますので、ぜひとも回答を理事会でしていただきたいと思います。今度、聞きに行きますので、どうぞ回答よろしくお願いします。

それから、あと食器のことなんですけれども、今、せっかく食器が、おいしい給食をつくっていただいておりますが、食器のほうも環境ホルモンの影響とか、リサイクルできるような強化磁器あります。もちろん高いことわかっております。割れることもわかっておりますが、それも食育の一環と思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

それから、監査委員さんの指摘事項の中で、事務の機械化ということもありますけれども、これも芦屋のほうでは職員が作成したシステムを使っているということですので、ぜひ早急に機械化のほうを進めていただきたいと思います。食育で最も大切なことの一つは、自分の命は他の動物や生物の命を体に取り込んでいるということで成立するということをわかっていただきたいということ。御先祖さまから受け継いだ命のバトンだけでなく、多くの生き物の魂が体内に存在しているということをわかっていただいて、自分一人の命ではないということを理解していただいて進めていっていただきたいと思います。

以上です。